#5 佳境
淡い光に包まれ、瞑っていた目を開けた。そこにはあの画面にあった花畑や滝、そして、鹿などの動物がいる、佳境だった。
(綺麗……。)
見惚れていたのも束の間、突然、ワープホールのような黒色の円が空に浮かび上がった。その場の空気が揺らいだ。その中から、大きな蜂の怪物が出てきた。
話が急すぎて何がおきているのか分からなかった。怪物は美しい花を蹴散らしながら走り回り、怪物の存在に気づいていなかった子鹿にあるはずもないその大きな口でかぶりついた。動物は嘆く。花は息をしなかった。僕の周りにはとても赤い……
赤 血 傷 母親 暴力 痛い 痛い……。
詩音「あ"ぁぁああっ!」
フツッ
詩音『スゥーーー。』
ダンッ(地面を蹴って飛び跳ねる音)
詩音『奇跡の魔 下一技 緑水』
フツッ
ザバァーっという水音と共に怪物は世から姿を消した。高く飛び跳ねることはできても、落下は免れることができないようだ。
バサッ
痛いなぁ……。……誰かの足音がする。こちらへ来る。
そこで僕の意識が途絶えた。
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