オオカミ娘の陽葵ちゃん。
@Oruka7
第1話
「ヤバい!遅れる!」
こんにちは。濱咲陽葵です。私は狼と人のハーフの種族です。
普段は人の姿で暮らしています。
「何そんなに急いでるんだ?学校か?」
こっちは濱咲虎太朗。
「……zzZ」
「……zzZ」
こっちで寝ているのは、濱咲亮太と濱咲月夜です。
ちなみにこの二人は寝坊です。
「虎太朗も学校行かなきゃ!今日休みの日だけど学校あるんだよ!?」
「やべっ!今日学校なの忘れてたっ!急いで準備してくる!」
「……ハァ( ´Д`)」
虎太朗はこういうところがあるのです。
*
「はぁ…バス行っちゃった。」
私の家には自転車がありません。
なので毎日バスで学校まで行くのですが…
バスがいってしまいました。
「どうするんだ?」
「走ってく?あんまりこの姿出したくないけど!」
「ん~。まあいいや。さっさといこうぜ?」
「あっ!ひーちゃんじゃん!おはよー!」
「おっはよー!」
「あっ!結衣ちゃんと由花ちゃんじゃん!おはよ!」
この子達は私の友達の結衣ちゃんと由花ちゃんです。
「にしても珍しくない?ひーちゃんが遅刻するなんて。」
「そうなんだよ。今日起きてびっくりしたもん。何時もならちゃんと起きられて学校一番に着くんだよね。」
そう。私はいつも寝る前に目覚ましをセットして寝ているので、
遅刻なんてしないはずなのですが……
昨日の夜徹夜で勉強をしていて、寝るのが遅くなったせいか
ちゃんと寝れなかったのかは知りませんが。
まあきっと徹勉だろうけど、
目覚ましをガン無視して寝ていたのです。
「そうなんだ。ひーちゃん早いんだね。……て言うか急がないと!授業に遅れちゃう!」
「あぁっ!ほんとだぁ!」
「……」
「虎太朗?どうしたの?ボーッとしてるけど」
「ん?あぁ。なんでもない。ほら、さっさといこうぜ?授業に遅れるだろ?」
「あっ、うん。」
*
【学校にて…】
「おはよー」
「おはよ!ひーちゃん!待ってたよー!あっ!結衣ちゃんと由花ちゃんじゃん!おっはー。」
この子は小鳥遊美月ちゃん。
私の一番の友達です。
「おはよー!美月ちゃん!」
「美月ちゃんおっはー!」
「……」
どうしたんだろう。虎太朗はさっきからボーッと天井ばかり見ている。
天井に何かがくっついているのだろうか?
「虎太朗?おーい。虎太朗?何ボーッと天井ばかり見ているの?」
「あぁ。なんでもない。気にしないでくれ。」
「?」
*
「おはよう。陽葵。」
「ふぁ…もうちょっと寝たかったのに…」
「もうっ!二人とも8時こえてるんだよ!?もう少し早く起きて家出てくれない!?」
「眠かったから仕方ないじゃん。もとはといえば亮太が無理矢理連れてきたんだよ?」
「うるせぇ。お前がずっと寝てたから起こして連れてきたんだよ。」
この二人が来ると毎日この会話が始まる。
何回もこの会話を聞いているせいか、この会話になれてしまった。
いや、なれた方がいいのか?
いや今はどっちだっていいや。
「今日帰りに目覚まし時計買ってくるからそれで起きてよ?毎日起こせないから。」
「……わかった。目覚まし時計で起きればいいんだな?」
「まあそう言うことかな?まあいいや。さーてと!四人で女子会やりますか!」
「「「イエーーイ!」」」
「あいつら仲良かったっけ?」
「さぁ?俺たちには関係ないだろ。」
「まあそうだな。」
*
【休み時間後…】
「ハァ…( ´Д`)休み時間って短いなぁ」
「本当それな!」
「いっそ休み時間一時間にしてほしいなぁ。」
「マジそれ。」
「ん?なんだ?あれ…。」
「……おーい。虎太朗?どうしたんだ?自分の机ばかり見て。」
「なんかあったの?」
「ん?あぁなんでもない。」
「「?」」
*
【授業中…】
『なんか妙に視線を感じるんだが…?』
そう感じたのか、虎太朗は陽葵の方へ向く。
じっ……。
陽葵がずっとこちらを見ていたのだ。
だから視線を感じたのか。と、虎太朗は思う。
『ヤバいかも……。』
いや、もしかしたら見間違いかもしれない。
もう一度見てみよう。ばれない程度にな!
じーーーーっ|д゚)
『ヤバい、目を合わせるとコ○される……』
「虎太朗、どうしたんだろう?朝から様子がおかしいけど…」
……後、地味に震えてるし…。
*
【皆が下校した後…】
「お待たせ。どうしたんだ?僕に用があるっていってたけど」
「あっ!それね?ちょっと待ってて。」
そう言って私は虎太朗のために用意したプレゼントを取りに行く。
虎太朗、喜んでくれるかな。
……なんかワクワクしてきちゃった((o(^∇^)o))
《そして……》
「お待たせーっ!はいこれ。」
私は虎太朗のために用意したプレゼントを渡す。
喜んでくれると嬉しいけどなぁ。
「なんだこれ。」
「近所のケーキ屋で買ってきたの。虎太朗ってシュークリーム好きだったよね。一箱千円もするやつだから絶対n…!?虎太朗!?」
「ありがとう。陽葵。」
はわわわわぁ……どうしよう…
私、ハグされるの初めてなんだけど!?
ちょっ!?これどうしたらいいんだろ!?
「このシュークリーム、僕だけで食べるのは勿体無いし…僕的には陽葵と食べたいんだけど…いいよね?陽葵と一緒に食べても。」
「えっ…いや、別にいいんだけど…」
「ありがとう。陽葵。大好きだよ。もうこのままキスしちゃってもいいよね?」
うん。虎太朗。まずは落ち着こ?
ちゃんと人の話聞いてね?
後、唐突なキスやめてね?やるとしても、まだ心の準備できてないし…。
〔ガラガラガラガラガラ…〕
その時。教室のドアがガラガラと音をたてて開いた。
こんなところ先生に見られたらぁ…
お願いっ!先生ではありませんように×2
そこにたっていたのは…
「おいっ!なにやってんだ!虎太朗!」
亮太!?まだ帰ってなかったの!?
まぁいいや。これでやっと助けられ…
「陽葵は俺のもんだっ!」
あれ?そう言うタイプでしたっけ亮太さん?
唐突なもの扱いやめてくださいね?
「チッ…良いところだったのに…」
私からしたら全然良くないぃ!
後今舌打ちしたよね!?
「陽葵。行くぞ。」
「えっ!?うぎゃぁぁぁあ!!腕ちぎれるぅ!虎太朗!ちょっと止まってぇぇ!!」
あの。マジで腕千切れそうなんですよ。
たまには、手加減してくださいな?
「ん?止まったらあいつに捕まるだろ?」
いや別に今そう言う言葉は求めてないんですよ虎太朗さん。
「……別に捕まってもいいよ?」
「!?」
「あんたらが何やってるのか私には分からないけど。人が止まれって言ってるときは止まるのが普通でしょ!!」
そう言って私は虎太朗の頬を力の限り叩いた。
「痛っ……。」
「……虎太朗。」
「……あっ💧」
「好きだよ!だからシュークリーム、一緒に食べよ!」
「あぁ……。」
その時。首の近くの何処かが捕まれたような気がした。
「えっ!?亮太!?ちょっと?服の後ろのえりつかまないで?」
「そんなこと、今はどうでも良いだろ。目覚まし時計買うんだろ。行くぞ。」
「あっ…虎太朗!先に帰ってて!」
「あぁ…わかった。」
*
「……陽葵。まだかな…?」
「ただいまぁ!」
「お帰り。シュークリーム食べようぜ。」
「あっ!待ってたんだ。待たないで食べちゃっても良かったのに。」
「好きなやつと食べるって心で決めたのに食べるやつこの世にいるわけないだろ。」
「クスッ…」
「何笑ってるんだ?」
「いや、虎太朗らしいなぁって思って。じゃあ私は手洗ってくるから。先にシュークリーム食べてて。」
「あぁ、わかった。」
《しばらくして…》
「お待たせーっ!食べよ!」
私はシュークリームを口の中に入れてみる
「んっ!」
「どうした?」
「このシュークリーム、すっごいおいしーーーい!!」
この食感に、この口どけ。
たまんない!!!
こんなシュークリームがあるなら、これから毎日買ってきて毎日食べられるようにしたいなぁ。
*
「気づいたらもう残り一個しかないな。」
「えっ?」
虎太朗にそういわれてシュークリームの箱を覗いてみる。
本当に一つしかない。
「どっちが食べる?」
本当なら虎太朗のために用意したプレゼントだから、虎太朗に食べてほしいけど、聞いてしまった。
どっちが食べるかなんて、今の状況じゃ虎太朗が食べるに決まってるでしょ!
「ジャンケンで決めるか?」
虎太朗さんにそういわれました。
「そだね。」
私もノリで賛成してしまいました。
「「最初はグー。ジャンケンポン!!」」
虎太朗が勝った。私はホッとした。
虎太朗のために買ったやつを私が食べるなんて。みたいなことを考えていたからだ。
「……なぁ。」
「?」
「これ本当に食べていいのか?」
こんなことを聞かれたら答えることはただひとつっ!
「ジャンケンで決めたんだから食べちゃってよ。もとはといえば虎太朗へのプレゼンt…!?ちょっ!?虎太朗!?」
言いたいこと。喋らせてください。虎太朗さん。
「最初から決まってた。このシュークリームは元からお前のものだ。遠慮しないで食べろ。」
ええっ!?もう答える事が無くなっちゃったじゃん!
どうすんの!?
「ハァ…ハァ…」
「陽葵!?どうした!?顔が赤いが!?」
「こた…ろ…」
「陽葵!?あっ。」
「フンフンフフーン♪コータロ!なにやってんの?っ!?陽葵!?」
「月夜……」
「……気絶してる。」
「気絶か……。」
*
ハァ…。さっきので私は気絶しちゃったんでしょ?
こんなんじゃあ二回目は……。
うん。悪い想像はしないようにしよう。
☆後書き☆
皆さん。最後まで読んでいただきありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。
始めて小説を書くので、分からないことも多いですが、それでも読んでくれる人が一人でもいてくれたら、私は嬉しいです!
これから少しずつ小説を投稿していこうと思うのでよろしくお願いいたします!
では、またお会いしましょう。
バイバイ。
オオカミ娘の陽葵ちゃん。 一話 END
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