不死者の集い

菅隆

第一幕 不可思議な本

第1話 不思議な本

雨が降っている。


土砂降りの雨だ。燃え広がった火を鎮火するかのように雨が降り続けている。


元は長閑な田舎だったのだろう。大きく開けた形で田畑が並び、ぽつりぽつりと家が建っていたのではないだろうか?とても開けた土地だ。


この村を予想の形でしか表現できないのは訳がある。今、見えている風景は泥だらけの多数の存在に踏み荒らされた無残な情景だからだ。数多の獣の足跡、倒壊した民家、壊れ切った内と外を隔てる塀。何もかもが荒らされている。


民家を調べてみるとより凄惨な光景が目に入る。喉元を噛み切られた者、四肢をもがれた者、はらわたを食い荒らされた者。この雨の御蔭か血は少ないがここで何が起きたのかあまり想像したくない。


ここで何があったのか私が知るわけがない。生きている植物が近くにあれば調べることもできたのだがこの様な焼けた森の中ではそれもできない。来たばかりでこの様な状況に会うとは何とも運がない。荒らされてからどれだけ経ったかもわからないのだから生存者がいるかは望み薄だろう。


念のため索敵を広げてみる。徐々に徐々に広げていくと違和感を感じた。違和感の原因が何かより精度を上げて索敵をする。


「んっ!? マジか!?」


索敵の反応があった民家に全力で駆け付け、そのままの勢いで瓦礫を吹き飛ばす。


雨が一瞬止み、予想よりも周囲の瓦礫が吹き飛んだがそんなことは些細なことだ。反応があった。民家の床下収納の扉を開ける。


中には泥だらけの衰弱しきった。子供が一人横倒しに倒れていた。


薄目を開けていることからまだ、意識はあるようだ。脈を診るとまだ動いている。でもこのままでは時間の問題だ。


「仕方ないか・・・」


広範囲に索敵を広げ、一番近場の都市を探す。思ったよりも離れていないようで今日中にはたどり着けそうだ。子供を抱き上げ、ザっと情報を入手しながら進んでいく。腕の中の子供には悪影響が出ない程度に力を使い少しずつ傷を治していく。治し始めたばかりだが発見した時よりは心なしか顔色がいいように思う。


翠髪の女性は子供を丁寧に抱き、その村を後にした。少年の不思議な変化には気づかずに・・・。



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大きな物音がする


怒号や悲鳴がこだまする


重い物が落ちる音、食器が割れる音


静かに・・・


足音がする


速い息づかい、静かな足音、何かを踏み潰すような重量感


不快な音、ぐじゃぐじゃ、ぐじゅぐじゅ、ばきばき、くちゅっ


気づいたとき、音がなくなっていた


ろくに食べ物も飲み物もなく暗い中


意識が朦朧としている中どこかで破壊音がした


翠の光が見える 影、誰?


沈む、しずむ、シズム・・・





「ハッ!?」


僕は寝ていたのか? 何をしていたっけ? ここはいつもの部屋の中で、目の前には本があって・・・


「あ~ 魔法の練習か」


どうやら気絶してしまったらしい。授業を終えて、宿舎に帰って、飯とか済ませて、いつもの様に魔法の練習。


余り思い出したくない夢を見ていたようだ。鳥肌がすごいし、寝汗もベタベタしてとても気持ち悪い。


この探索者協会に保護されてもう五年か。五歳の時に保護されてから職員寮の空き部屋を貸してもらい過ごしている。魔物の反乱に村が巻き込まれてただ一人生き残ったのが僕だ。両親や村の人たちはみんな亡くなってしまった。どういう状況だったのか実際に見ていないからわからない。助けられたとき酷く衰弱していて誰に助けられたのかさえ分からない。起きたときにも動揺が激しかったらしくまともに話せるようになったのも何日も経ってからのことだ。


僕は自分の身を守れるように訓練することになる。僕の方から協会の人に頼んだ。自分のことを自分自身で守れるように、自衛方法を教えて欲しいと強くなりたいと頼んだ。探索者協会の人は期限付きではあるが協会が運営する学校に通わせてもらえるように手配してくれた。


年齢で十二歳になるまで職員寮の小さな空き部屋と学籍を与えてくれた。とても感謝している。本来であれば国に届けるところを僕に配慮してかここに住まわせてもらえるようにしてくれたのだ。それから、もう早五年が経過している。当初の目的である力に関してだがあまり芳しくない。


探索者学校に通っている他の人たちと比べても僕は特に弱いように感じる。体を動かすこと自体は苦ではないがあまりこれといった才能がない。剣や槍、斧、弓など一通りの基礎を学んだが特筆すべき才能はないと教官に言われてしまった。下手でもないが上手くもないと。その証拠にジョブに就いて訓練に挑んだが発生スキルを取得することはなかった。


この発生スキルがないとジョブの進化、上位職業への道が開けない。他の学生は大なり小なり自分の道を定めて実力を上げているが僕は未だに定まらい状況だ。


今は最後の戦闘職業である魔法使いにジョブチェンジして魔法の習得に励んでいたところだ。それも今終わってしまった。


戦士系の基礎を学ぶのに約一年、初級職である魔法使いにジョブチェンジして基礎である魔力の扱いに慣れるのに一年、慣れた頃には適性が分かるはずなのだが僕は自覚できず、仕方なく魔法の基礎である生活魔法を完全習得するのに三年かかった。


気絶する前の状況を思い出し、生活魔法の中で最後の魔法となる【チェンジ】を無演唱で完全習得できたことを確認する。


スゥ~ ふぅ~


「チェンジ」


発動キーを唱えると一瞬にして自身の服装が変化する。今まで着ていたラフな格好から紺色を基調とした学生服へ。その変化は最初の魔法発動に比べて格段にスムーズに発動する。変化時間は一瞬、発動までもタイムラグもなし、呪文の演唱もなし、消費する魔力も最小限の完璧な発動。


「やっと完全習得だ。長かった、というか長すぎる。初級魔法である生活魔法に三年もかかるとか才能がなさすぎる・・・」


習得はできたにはできたのだが、これでは戦闘に活用できる魔法を習得するのはどれだけの月日が必要なのだろうか?魔法使いとしての才能は僕にはないのだろう。図書館の司書の人に勧められたこの本【メイドの嗜み 生活魔法編】も三年間僕だけしか使わないような基礎的な魔法だ。これよりも上位の魔法を習得しようとすればあと二年では時間が足りない。


「どうすればいいんだ・・・」


暫くどうしようもない状況に悩んでいたがそれこそ今の状況の改善にならないと思い直し、気持ちを切り替えるため朝の支度をすることにする。眠気覚ましに顔を洗い、朝食を取り、歯を磨き、部屋を簡単に整え部屋を後にする。


探索者学校に五年も通っている為、基礎的な学習はすべて終えている。この探索者学校は遅くても五年ほどで卒業する人がほとんどだ。入学はだいたい七歳から卒業するころにはちょうど十二歳となる。僕は少し特例として早めに入学させてもらった形になる。最初の頃は場違い感があったがそれも今ではない。同い年の子らが多くいる今はそんなことはないのだがそれでも来月から六年目ということもあり自分には才能がないことを突き付けられているような気になってしまうのは気のせいだろうか?


僕が学校に来て授業を受けることはない。基礎学習をすべて終えている為、先生にも許可を貰っておりここでの時間は自分の鍛練に割いている。


色々考えながらもとりあえず、図書館に行くことにする。


探索者学校はとても広い。三階建ての建物で他の学校とそこまで変わった特徴はない。奇抜な色をしているわけでもないし古びてボロボロというわけでもない。言っては何だが無難な外観だ。武骨と言ってもいいかもしれない。あまり無駄なことに費用を割かずに必要な設備に振り分けるようにしている結果らしい。


結果どうりに設備は充実している。訓練施設もあれば生産施設、水連ができるように水深の深いプールまであり様々な状況に合わせた訓練を行うことができる。


そんな、武骨な校舎内を通り目当ての図書館に向けて進む。


これからのことについて考えていた影響か体感でそこまで時間がかからずに図書館についてしまった。


「あら、いらっしゃい セイくん 延長かな?」


詳しい年齢は聞いていないのでわからないがご年配の司書さんだ。


「おはようございます いえ、今日は返却です 何とか習得できました・・・」


「お~ よかったじゃないの 頑張ってたものね~」


「ええ でも、習得するのに時間がかかり過ぎました 僕には魔法の才能もないようです・・・」


「それは その・・・」


司書さんも理解しているのだろう。司書さんとも長い付き合いだ。僕が何を必要としているのか分かっているのだろう。初級魔法を習得するのに三年もかかっては才能がないと認めざる負えない。でも、他の戦闘職に就いても上級職になれずそこで強さは打ち止めだ。もう、どうしようもない・・・


「これ返してきますね」


後ろで「あっ」と声が聞こえたがそれ以上会話が続かない。僕は借りた本を返すために図書館の中を歩いて行く。


重い足取りで進み、本を元の場所に戻す。三年前の記憶だったがここら辺の本はあまり触る人がいないのか大きな変化がなく問題なく本棚を見つけることができた。


本を戻して俯くと視界の端に一冊飛び出た本を見つける。ふと気になり手に取ってみる。


タイトルは【凡人が強くなるには・・・】と書かれている。


著者はライム・エリクシール


「ライム・エリクシール? そういえば・・・」


さっき戻した本【メイドの嗜み 生活魔法編】の著者を確認したところ。


「ライム・エリクシール・・・」


同じ人だった。これは何かの偶然か?他の本を取ってみるとこのあたりにある本は結構な数がこの作者の本の様だ。ジャンルはバラバラで魔法についてや掃除の仕方、料理のレシピ、釣りの最適ポイント等々一貫性がない。この作者は自分の好きなことを本にしているのだろうか?


いくつか手に取り読んでみたがどれもわかりやすいように感じる。実際に生活魔法については才能の無い僕でも理解し習得できたのだ。この作者は信用できるかもしれない。


「凡人が強くなるには、か・・・」


この本はとても小さい。ページ数も少なく、内容はそこまで多くなさそうだ。今の僕には何をすれば強くなれるか分からなくなってしまった。これを試してみるのも手かもしれない。


「よし!」と気合を入れ、無駄になるかもしれないという考えは脇へ置いておき実行に移す決心をする。


借りるために司書の人に本を渡したところ心配そうな目で見られてしまったが仕方がないのだ。もう自分でも何をすればいいのか分からなくなっている。これを最後に諦めがつくかもしれないし今は見逃してほしい。


そんな事を心の中で思いながらも手続きは終わり本を手に空いている席について中身を読んでみる。




・・・読書中・・・




予想どうり内容はそこまで多くなかったため三十分ほどで読み終えることができた。内容は簡単にまとめると次のような感じだ。


・種族を人間に固定する

・悪食を習得する

・スライムを主食とする

・基礎職業を全て完全習得しジョブを遊び人にする

・レベルを1にする 


とのことだ。


まず、種族を人間に固定することはそこまで難しくない。教会で種族が変わらないように祈ることで出来ると書かれている。理由は読んでみたがよく分からない。可能性がどうとか、完成でありながら未完成であるがゆえにとか前提知識がだいぶ必要なのか僕にはよく分からない矛盾した言い回しが多く何とも言えない。まぁ、一度試してみると決めているので指示道理に進めてみようと思う。


次に悪食を習得しろとのことだが悪食とは何だろうか?本には【悪食】とうスキルを習得しろと書いてある。そんなスキルを僕は聞いたことがない。習得するための方法も僕の知らない方法だ。


僕の知っているスキルは職業スキルを発展させて現れるものだ。例えばだが剣使いにジョブチェンジすることで使えるようになるスキルは【斬る】だ。このスキルからその人の戦い方や適性に合わせて変化していく。例えば、【斬る】⇒【連切り】⇒【千切り】というように発生。関連技能として【足捌き】⇒【縮地】⇒【迅速通】の様に発生する。


しかし、この【悪食】は、僕の知っているスキルとは違うらしい。どの職業から発生するのかは書かれていない。方法は単純でなんでも口にして消化しろとのこと。雑草でも土でも石でもなんでも食べて消化することができれば習得できるということらしい。ステータスに表記されないこともあるとのこと。どういうことだろうか?そんなことがあるのだろうか?


まぁ、とりあえず次はスライムを常食しろとのことだ。悪食を習得することでスライムを吸収できるようになると書いてある。スライムという魔力の塊を取り込むことで自身の体を強化することが目的らしい。これもいまいち納得できない部分があるが取り合えず受け入れることにする。


次に行うことがジョブに関してだ。基礎職業とは、剣使い、槍使い、斧使い、盾使い、弓使い、暗器使い、魔法使いの七つの戦闘基本職と生産職業の基本職、見習い人を合わせた八つの職業のことらしい。これらの職業を全て初級職の完全習得であるジョブレベル20にした後、ジョブを遊び人にジョブチェンジしなければならないらしい。


これも納得は難しい。基本職をどれだけ極めてもそれは初級職である為能力の上昇値は少ない。遊び人に関しては職業に就くことで習得できるスキルもなく上昇値も微々たるもののはずだ。初級職の中で遊び人のみ99までジョブレベルを上げれるがそれでも上級職と比べてもなお弱い。


説明によると遊び人は完全習得した職業のスキル、能力上昇値を引き継ぐとのことだが本当だろうか?


そして、最後には基礎レベルすらも初期値に戻して遊び人の職業でレベルを上げ直せと・・・


信用していいのだろうか?胡散臭い気がしてならない。が、今の僕には思いつくことがないし立ち止まるくらいなら当たって砕けた方がましか?


別にこれを実行したからといって後戻りできないわけではない・・・はずだ。読んで咀嚼してみても僕に不利になることはないように思う。ジョブに関しても他人が確認できるものではないため問題ないはずだ。


「う~~~~~ん、よし! 試すだけ試してみよう」


もうやけくそだ! ハハッ!


どうやら長く熟考していたらしく昼を回っていた。適当に買い食いで済ませて今日中に実行できそうな種族固定から実行に移そうと思う。


司書さんにあいさつをして図書館を後にした。



======================================



途中、屋台で串焼きを買い食いし教会に向けて歩いて行く。


お金は探索者協会で雑用の仕事を手伝うことで貰っている。学生ということで週に四日の短時間のアルバイトみたいなものだ。ここ五年長く続けている為、顔見知りも多い。協会の人には就職しないか?と進められることもある。いくつか資格が必要らしいがもしその気があるなら教えてくれるととても親切だ。


僕は今のところ断っている。あと二年しかないがそれでも強くなることを捨てきれない。周りから見ても可哀そうに見えるのか同情的な視線がここ最近多いため少し居心地が悪い。最悪は探索者協会の人に甘えるしかないのかなと思うこともしばしば。


どちらにしてもまだ時間はあるはずだ。もう少し僕にチャレンジする時間を欲しい。


これが最後のチャレンジになるのかな。そんな不安を抱きながら街中を歩いて行く。


僕が今暮らしている街はこのあたりでは一番大きな街だ。探索者が職業とするダンジョンが多数存在するためダンジョンの入り口を全て囲うために相応に大きな街の造りになっている。規模の大きい四つのダンジョンを囲うように防壁が聳え建つ。それら四つの防壁を囲うように最外部にひときわ大きな防壁が聳え立つ。中心から見ると東西南北にそれぞれ一つずつ規模の大きなダンジョンがある形だ。


それ以外にも小さなダンジョンも多く存在し危険度の少ないダンジョンは一般に開放されている。歩いていると民家の横にダンジョンの入り口があるような光景を目にすることもあるほどだ。


道行く人の種族も雑多だ。肌の緑色の人がいるかと思えば角の生えた人、体の一部に獣の特徴のある人、獣が二足歩行しているような人、など種族は本当に雑多だ。僕にはこの光景が当たり前だが遠くから訪れる旅人にとっては信じられない光景の様で度々目を丸くしている人を見ることがある。種族は本当に多いエルフ、ドワーフ、小人、鬼人など有名なところもあればあまり知られていなマイナーな種族も多い。なぜ、これほど多くの種族が存在しているのかはわからない。どっかのお偉いさんが調べているらしいが結論が出ないと本で読んだことがある。


この都市はダンジョンで成り立っている側面がある為活気はいい。どこへ行っても強そうな人を見かけるためこの光景に僕は影響されているのかもしれない。


そんな賑やかな大道理を進んでいく。数は少ないが高い建物も見かけ日影では気持ち涼しい。


教会にはそれほど時間もかからずに着くことができた。


教会の中には人も多く、静かに席に座っている。僕も端の空いている席に座った。


教会ではジョブを変更することができる。新しいジョブに就く場合、上級職に就く場合などジョブにまつわる変化をするときに教会に訪れることが多い。他に訪れる理由としては罪人の基礎レベル、ジョブレベルのリセットが上げられる。


教会でどの神を信仰しているということはない。過去に宗教関係で争いごとが絶えない時期があったらしくこの国ではどれか一つの神を信仰することがなくなったそうだ。それも人それぞれに信仰する神が多すぎるという理由もあるかもしれない。種族も雑多であればそれぞれが信じる神様も雑多なのだ。その影響か特定の神を信仰していない人も多い。そんな僕も特に信仰している対象はなく強いてあげるなら自然だろうか?八百万の神と言えばいいのかもしれない。


目を瞑り、心を静かに、雑念が入らないように一つのことを祈る。


誰に?と問われると答えられないがまぁ大雑把に神様にでいいのではないだろうか?


(種族を人間に固定してください)


それからしばらく、同じことを祈る。ジョブの例を挙げれば何か変化が感覚でわかるはずだがどうだろう?


失敗か?と思ったその時。


胸の中心が少し熱くなったように錯覚した。


それから徐々に冷え、凍え、固まり体全体に広がっていく。


これはまずいか?と思い始めた頃、静かに鍵のかかる音がした。


カチャン・・・


それ以降変化はなく、元の感覚に戻る。


「ステータスオープン」


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セイ 10才

レベル:12

種族:人間(固定)

職業:魔法使い16

スキル

【無属性】

魔法

生活魔法:効果

【クリーン】:綺麗にする

【ヒール】:癒す

【ウォーム】:温める

【クール】:冷ます

【ドライ】:乾かす

【ウォーター】:水を出す

【チェンジ】:着替える

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ステータスを確認すると種族の横に(固定)と書かれている。たぶんこれでいいのだろう。本を読みかえしたところ問題ないと判断する。


それにしてもステータスが弱い。HP、MPは棒グラフで表記されているのだが一目でわかるほどに短い。他の能力値に関してもレーダーチャートで表されているがこれも初期値と変わらないほどに小さい。


毎回このステータスを見ると悲しくなる。生活魔法を覚えたことで情報が増えているがその中に戦闘に役立つ魔法は一つもないことがかえって悲しい。


この本のとおりに行動すれば強くなれるのだろうか?そんな不安の中にありながらも決めたことだと自分に言い聞かせ帰路につく。


思いのほか時間が経っていたようで外は空が赤く色付いていた。



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