陰キャはニートを見て 農業高校に行った

みやにし

短いエッセイその一

 私は農業高校生です。

 約八分ほどの道を踏み、寮から学校に行きます。

 そんな自己紹介はさておき、みなさんは外に出るのが辛いと感じた時はありませんか?

 あると思った人の中には、人と話すのが苦手だったり、自分が他人にどう思われているのかで不安になったりしていませんか?

 またこれらに当てはまる時、謎の汗をかいたりしませんか?

 もしそうなら、私の仲間です。


 正確に診断したことはないですが、私は社会不安症や対人恐怖症の部類だと思います。

 普段は頑張って話しますが、不意打ちで話しかけられると動揺し、挙動不審になります。


 あいあむ俗に言ういんきゃです。


 ぶっちゃけると、ずっと家にいたいですし自分の世界にこもっていたいです。

 でもそんな私を突き動かす存在が、私の家にはあったのです。


 高卒無資格ニートお兄ちゃん。


 私の兄です。

 社会的な資格はないけど、負の属性という名の資格は大量に取得している兄なのでここではあまり説明する気はありませんが、その兄が私を動かしてくれています。助かりますね。


 こんな兄のような人間になるのだけは、爪の垢を煎じて飲んでもいいくらいには嫌です。飲みませんけど。


 一年前の自分の話ですが、兄のような人間にならないために何をすれば良いのか悩んだ末に、そこで何を思ったのか私は農業高校にいくことにしたのです、

 さらに自分を変えるためにも寮の学校を選んで。


 結果、私は今こうしてなかなかに楽しんでいます。

 自分を変えるためには表向きの行動だけでは足りなかったので、私はなるべく話すようにしました。もちろん、汗をダラダラ垂らしながら。

 するとどうでしょう。

 それなりにお友達ができるじゃないですか。


 今でも初対面の人とでも、未だに汗を垂らしますが以前ほどではないですし、上手な話はできなくてもそれなりには話せています。


 農業高校をこのまま無事に卒業できれば、こと農業関係の仕事においては就職が有利に働くでしょう。まだ働いてないですけど。


 私のように対人が苦手な人も人生に詰まった人も、普通ならしないような思考、普段ならしないような行動をとってみれば、現状を打開できるかもしれません。

 ここぞというときに自分を割り切って舵をきってみれば、良かれ悪かれ、必ず新しい島が見つかります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

陰キャはニートを見て 農業高校に行った みやにし @amino3_acid

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ