第12話

ドアを開ける音が聞こえると、

娘は慌ててベッドに潜り込む。


父親は買ってきたハンバーガーとオレンジジュースを持って、

娘の枕元に置く。


どうだった?と娘がきく、

何が?と父親がきく。

お姉さんに会えた?と娘がきくと、

会えたよと父親が答える。

娘はガバっとベッドから上半身を起こすと、

どんな話をしたの?

別に、と父親が答える。

娘はがくりと肩を落とし、

何も話をしなかったの?

と呟くようにきく。

しばらく思案して後、

そういえば夕食に誘われた、

と父親が答えたのを聞いて、

もちろん承知したんだよね?

と娘に尋ねられて父親は承諾したと答える。


虚無の旅娘は心の中でガッツポーズを取り、

勢いよくハンバーガーを食べ出す。


シナリオ通り。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る