きっかけと、突発歌枠
「んー、加入を決めたきっかけか。多分みんなも同じなんじゃないかな……熱かったから」
東方さんは『ライムライトに加入を決めたきっかけ』というトークテーマを引くと、そう話し始めた。
「クリエイター、物書きの端くれとしては『世界獲りましょう』と見込んでもらって、そのための環境も整えてくれる。これに否やはないかな」
Ayaさんが続いて、
「私も最初に話を聞いたときに即決でした。立ち止まったら死んでしまう生き物なので、新しいものにチャレンジしよう、と思って」
と言う。僕らもほとんど2人と一緒だ。
「僕らは『何それ面白そう!』って感じで決めました。あとは親も応援してくれたので、それも大きかったですね」
少し異なったのは朝はぜ先生と『くらうん』。
「僕らは相当悩みましたね。新しいことに飛び込むことで今までから大きく変わるかもしれませんでしたから。そこも運営さんがフォローしてくれてるので、入ってよかったなと」
「私も迷ったなー。言い方悪いんですけど、皆さんが参加するのを知って会社に希望を出したので」
と、『くらうん』と朝はぜ先生。
朝はぜ先生こそ即決で「やりまーす!!」って感じのイメージだったので、ちょっと驚いてしまう。やっぱり大人というのは僕達にとって、近いようで遠いものなのかも。ここで夜月が、
「わたしたちに関しては、入ってからの方が悩んでるかもです。『楽しそうっ!』って入って周りを見たらすごい人たちばっかりで」
と言うのには激しく同意だ。震えたもの、メンバー聞いた時。
「実績ある人だけじゃ面白くないから元々若い子たちもどんどん入れる予定だったんだけど、気が付いたらこうなってたのよね……」
と朝はぜ先生。コメント欄を見ると、割と受け入れて貰えたのかな?といった感じだ。
『確かにこのメンツの中に混ざるの大分強メンタル』『皆配信終わったら『√』の歌みた聞いてこい、マジでいいぞ』『でも運営が取りたくなるのは分かる、絶対伸びるだろうから』
ただでもやっぱり、外から見た時のアンバランスさは拭えないだろう。そこはここからの頑張りに掛かっているんだと思う。
ここで Ayaさんが「お花摘んできていいですかー?」と離脱。話題も切れたタイミングで、りぃふさんがある提案を出した。
「戻ってきたら自分の歌歌われてた、Ayaさんに仕掛けません?tama君と僕らでとか」
するとノリのいいスタッフが音源の用意を始めて、突発歌枠が始まる運びとなったのだった。
10分弱後。2曲目を歌い終わったタイミングでAyaさんが声を上げた。
「……ねぇえ!入りづらくするのやめてよ、『えっ、これどう言う顔して入ろう……』ってなってたんだから!」
「あれ、おかえりなさい。長かったっすね」
「……!?東方さんそれセクハラですよ!?ていうか私、一曲目の途中で戻ってきてたし気付いてたくないですか!?」
そう、Ayaさんは一曲目の時点で戻ってきていたのだ。でも、すぐ入ってきても良かっただろうけど……なんでだろ?
その疑問は朝はぜ先生も持って居たらしく、問いをぶつけてみると。
「『中々戻ってこないな、あぁ、大きい方なのか』と皆さんに思われる恥ずかしさと、このまま『くらうん』とtama君の超次元バトルみたいな歌枠をしかも自分の曲でやっている嬉しさと聞きたさの間で葛藤してました」
「「「ああ、なるほど……」」」となる一同。視聴者もこのコントと歌枠には満足してくれたらしく、盛り上がってくれている。
『芸人枠だったのかもしれない』『初回でこれやるのかw』『仲良くて微笑ましい』などなど。
そして、そろそろ終了時間だ。最後の締めはAyaさんが受け持った。
「さて、そろそろ配信を閉じる時間が近付いてきましたけれども!皆様お楽しみ頂けたでしょうか?各メンバーのチャンネル登録、つぶやいたーフォロー通知オン等、宜しくお願いします!」
と、ここまでは普通の締めだったのだけど。
「………あ、あと罰として『くらうん』とtama君には今度もっかい私の曲で歌枠取って貰おうと思うので、そちらもお楽しみに!」
しっかり復讐された僕と『くらうん』の3人は苦笑を交わすのだった。
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作者より
さてさて、初配信が無事終わりまして、この後さらに『√』を取り巻く環境はスケールを増していくことになります。お楽しみにして頂けますと幸いです。
同じ名前(もろ平野)でTwitterやってますので、「こいつ音楽の趣味やたら合うな、語るか」とか「こいつ多分友達少ないだろ、話してやるか」など心優しい方がおりましたら、そちらも宜しくお願い致します。
それではまた、お付き合い下さいませ。気合いで居合いのお付き合い、なんつって。…………おかしいな、ウチの地元では受けたんだけどな……。
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