第285話 旅の途中
雨も降らないのに庭に水たまりができている。じき干上がるだろうと思っていたが、干上がるどころか日に日に大きくなり、ちょっとした池になった。
しばらくしたらどこから来たのか池には魚が泳ぎはじめた。水ぎわでは亀が甲羅干しをし、気が済んだら池に戻っていく。
なんとなく放っておいても死なないような気もしたけれど、ときどきエサをやるようになった。
ある日、忽然と池は姿を消した。徐々に消えていくなら気持ちの整理をつけようもあるけれど、忽然と消えては戸惑うばかり。
よし! 池を造ろう。
と思ったが、ふたたび池が帰って来るような気もして、池のあったところにときどきエサを撒いてみたりする。
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