第267話 できることは、ただ……

橋の真ん中あたりで欄干に頬杖をついて遠くをみている子がいる。高校生くらいかしら。

近づくとその姿格好、どうにもわたしに思われる。高校生のころのわたし。そんなことがあるはずはないのだけれど。


わたしは、隣いい? と声をかけた。その子は軽くうなずく。わたしも欄干に身体をあずけ遠くに目をやる。


そうして、いっしょに夕陽をみてた。


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