第73話 眼球
寝るときには眼球を取り出して薬液に漬ける。そして別の眼球を着ける。これは夢をみるための眼球。眼球で夢をみるわけではないけれど、ふしぎとこの眼球を着けるとおもしろい夢がみられる。こんなものにも相性があるのだろう。
ある朝。眼球を交換するのを忘れて出かけてしまった。一日、夢見心地のように過ぎてしまい、あまり記憶に残っていない。
夜、寝る前にはその夢用の眼球を薬液に漬け、代わりにいつも日中に着ける眼球を着けて寝た。
夢はみなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます