第52話 似顔絵
似顔絵を描いてもらった。けれど、どう見たってただの丸。円形。
「これは?」と質(ただ)すと「お餅」と返ってきた。確かにそういう目で見ればお餅に見えなくもない。これは影の描き込み? と解釈すればふんわりした立体感があると思い込めばいいわけか。百歩譲ってこの絵をお餅としてもいい。で、似顔絵はどうなった?
「うん、似顔絵」、とにこにこ笑っている。描いた本人は満足気な様子。これは喩(たと)え? お餅に似ていると? でもわたしは細面。容貌ではなく雰囲気がかしら? 雰囲気がお餅って。
どういうつもりだか判らないけれど、ま、お餅でいいか。
わたしはお餅。以後お見知り置きを(笑)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます