第12話 ぐるぐる

目がまわる。ぐるぐる。どうしたわけか転がっているらしい。

が、いつまでも転がっているわけでもなく止まった。痛い。衝撃が走る。また転がりだす。何が起きているのか判らない。止まると何かに突き飛ばされ、また転がりだす。その繰り返し。


子供の声がする。石ころを蹴って遊んでいる。そういうことか。だから私は転がっては止まり、止まっては転がっているのか。

なるほど目がまわる事情は了解したが、そもそも何故石ころなのかが判らない。ついさっきまで私は人間だったのに。


いや本当に人間だったのか?



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