第10話 鈴

「落としましたよ」

後ろから声をかけられ振り向くと、その人は鈴を差し出した。

「?」思わず受け取ってしまったがこんなもの持ち歩いていない。

違いますよと答えようとした時にはその人の後ろ姿が小さくなっていた。いつの間にあんなに遠くまで行ってしまったのだろう。


捨てるのもおかしな気がして、とりあえず鞄につけてみる。

歩きだす。鈴が鳴る。歩調に合わせて鈴は音を立てつづける。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る