第6話 桃太郎

川上から桃が流れてくるのに気がついた。


あれを拾って家に持ち帰って、割って中から出てきた子を育てて鬼ヶ島に送り出したら、その子が財宝を持ち帰って、大金持ちになれる。


と考えているうちに桃は目の前を流れ過ぎ、川下へとどんどん、どんどん流れていく。

どんどん、どんどん小さくなってやがて見えなくなるまで桃を見送った。

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