第363話 ビル

 はなはだ個人的な印象ではあるが、施主が徳川家及び饗応役だとすれば、石屋というのは、あの吉良上野介きらこずけのすけも就いていた、高家こうけ職のようなもののように思われる。


 なにせ、何も知らない施主に、勅使饗応ちょくしきょうおうに必要な物を指南できるほど完成の儀式に精通し、『定礎』の石をビルに嵌め込むのが、お家芸なんだから。




★☆★


勅使は、神主さんが祭壇に招いた神霊ですかね。

徳川家と饗応役を一纏めにしましたが、分割するなら、

施主=徳川家

現場監督=饗応役

ってところでしょうか。


定礎箱の中身は、その日の新聞とかお金とかが入っているそうです。


『定礎式』では、『定礎の儀』ってーのがあって、その中の『斎鏝いみごての儀』とか『水平垂直検知すいへいすいちょくけんちの儀』とか、石屋さんがするらしい。


この『定礎式』の事を、初めて人から聞いた時、1行目の事を、ぼんやりと思ったんだよね。


ぼんやりと思った事だから、纏め切れてないし。orz




〖3年目〗まで、あと2話



☆★☆


次のお題は〖カモフラージュ〗

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