第345話 乱心

武家の娘らしく、凛としていた妻を壊した。


夕餉の不在の理由を問えば、

「今朝より、お加減が」

と、濁った答え。


飯を差し入れる乳母の後をつけ、

見てしまった狂女。


座敷牢の格子をガタガタと揺さぶり、

獣の声で唸っている。


「一両日中には元に」


お家存続ばかりの所為でなく、

月のものの訪れに、乱心す。




★☆★


〖玉姫様〗/

歌:戸川純/作詞:戸川純


お題を見た瞬間、歌ってたね。



 歌の通り、生理痛もだけどね。

 お家存続の為に「男子を産め」って周囲からのプレッシャーは、輿入れと共にあっただろうし、側室が男子を産んだと知ったりしたら、“夫への愛”もだけど“正妻としてのプライド”といった自らかかるプレッシャーもあったりしたんじゃないか、と。

 んで、枕を交わし、(今月こそ)と思っているところに、生理になったら、それはもう、

「ウガーーッ!!」

と。


とまあ、こんな感じって骨組みはするっとできたんだけど、140字に圧縮するのが大変だった。

(;^_^A



〖3年目〗まで、あと20話。



☆★☆


次のお題は〖UFOキャッチャー〗

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