第118話 三文芝居 ②
「今迄、どうも有難う」
「こっちこそ…有難う。幸せになれよ」
「ええ。あなたも」
三文芝居の台詞を述べる経済DVモラハラ夫と不倫妻の泥沼は、
ドローで幕引きした。
しかし、相手側の有責の証拠を持参して、
己の罪状を黙秘していた依頼人に雇われた弁護士二人の口元は、
それと解るほど引き攣っていた。
★☆★
夫婦とも、まさか相手も自分の罪の証拠を握っているとは考えてなかった。
そして、それぞれが、相手の罪の証拠を持って弁護士事務所に行き、弁護士も、
「たっぷり慰謝料をせしめてやりましょう」
と。
蓋を開けてみれば、共有財産といえるものも無く(妻の稼ぎで生活してたから)、成功報酬は二束三文。
って感じになるんじゃないかなーっと。
…わからんけど、弁護士二人は、費やした時間分の報酬にはならないだろうなって。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます