第067話 目薬

伊賀や甲賀といった特化型スパイには及ばないまでも、門外不出の製法で製造された目薬『玲珠膏れいしゅこう』の行商人達は、農民と武士の二足の草鞋を履く一領具足と同様に兼業スパイといえなくもない。知ってか知らずか、忍ばぬ忍び達は、諸国へと目薬を売り歩き、元締めである黒田家に金と情報をもたらしたのだ。




★☆★


斉藤道三は『油屋』、小西行長は『薬屋』、黒田如水は『目薬屋』。

正確には、黒田如水の祖父ちゃんが、かもしれんが。


恐らく、行商から帰って来た行商人達は、自分がスパイ活動をしている意識はなく、現地で見聞きした事を世間話のように話していたのだろう。

まぁ。積極的に情報収集していた行商人もいただろうけどね。



☆★☆


次のお題は〖修学旅行〗

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