第044話 説得力 ②

「行くな!」

としか言えなかった。


まだ、何者でもなかった俺。


卒業こそできそうなものの、

どこからの内定も貰えず、

奨学金という借金を抱え、

当然、貯金なんてあるわけがない。


自分自身が親の脛をかじってようよう立っていたというのに、

「俺が幸せにしてやる」

なんて、何の説得力もありゃしなかった。




★☆★


とある男が、卒業間近の大学4年生だった頃の追憶。


説得力が「ある」方を書こうと思ったのだが…



☆★☆


次のお題は〖子守唄〗

ボツお題は〖サバンナ〗

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