「ねぇ。もっと可愛い服って無いの。ほらっ。レースのエプロンとか…あ、この黒のワンピ。ちょうだい」

「好きに持って行きなさい」

「ん～っ。ちょっと丈が長いかなぁ」

「懸衣翁（けんえおう）！　何、鼻の下伸ばしてんだい！　そこの小娘も！　冥途の茶店で働くからって、この奪衣婆（だつえば）が集めた服をあさってんじゃないよっ！」

★☆★

冥途のメイド喫茶の制服は、奪衣婆（だつえば）が亡者から奪った服をリサイクルしていたようです。

ちなみに、懸衣翁（けんえおう）は、奪衣婆が亡者から剥ぎ取った服を枝にかけ、その枝の垂れ具合で亡者の生前の罪の重さを計ってるそうです。

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