第7話
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
彼我の差も理解できないオーク共が僕の方に突っ込んでくる。
オーク。
初心者殺しと呼ばれ、初心者に恐れられる存在。
だが、所詮恐れるのは初心者だけ。
魔王までもを倒した僕の相手ではない。
「神風残響流 千本桜」
僕は刀を振るい、向かってくる敵をすべて切り伏せる。
「ア?」
奥にいたオークエンペラーが汚い声を上げる。
「アレ……タオセ」
オークエンペラーが自身の周りにいる上位種へと命令を下す。
所詮はやはりまだ生まれたばかりか。
彼我の差を理解できぬとは。
「神風残響流 八重桜破花閃」
迫りくるオークの上位種を僕は8つの一太刀で迎え撃つ。
僕の一太刀はオークの上位種をいともたやすく両断した。
「ぐぎゃ?……グググ」
ここでようやくオークエンペラーは目の前の存在が脅威であると認識したのか、警戒し唸り声を上げる。
そしてそのままにらみ合いになり、膠着する。
「グアァァァアアアアアアアア」
オークエンペラーは長く続くにらみ合いにしびれをきらしたのか遠吠えを上げ、僕に突進してくる。
ふふふ、お嬢さんも見ているのだ。
かっこよく決めてやろうじゃないか。
僕は刀を鞘に収め、抜刀術の構えに入る。
「神風残響流奥義 垓花一閃」
神速の抜刀。
僕の奥義とも言える抜刀術はオークエンペラをいとも容易く両断した。
まぁ奥義とかいいつつ僕の剣技割と適当なんだけど。
というか、こういう技とか奥義とかわざわざ言葉で言ってなおかつ同じ動作の動きをするとか二回目に打ったりなんかしたら普通に合わされるので実用性とかほぼない。
まぁかっこいいからやるんだけどな。
「ぐぎゃぐぎゃ」
トップであったオークエンペラーが死んだことで周りのオークたちは混乱し、右往左往に逃げていく。
まぁ、逃げるなんてそんなこと許さないけど。
「『カルテットドラゴン』!」
僕は魔法を発動する。
火、水、雷、土の四属性の力を持った龍が出現。
龍が縦横無尽に暴れまわり、オークを喰らい、殲滅していく。
一分も立たぬ間にすべてのオークが倒れた。
「炎獅子。お疲れ様」
僕は魔法を解除し、お嬢さんたちを守ってくれていた炎獅子を消す。
「さて、怪我はない?お嬢さん。そして自衛隊の方々」
僕は唖然としていたみんなに話しかける。
「え?え……あ、あんたな、何者なの?」
「ん?僕はどこにでもいる男子高校生だよ?あれ?また僕何かやっちゃいました?」
「ど、どこにでもいてたまるかぁぁぁぁぁぁああああああああああ!」
お嬢さんが大声で叫んだ。
今のなろう系主人公みたいだったよな!
僕は賢者の孫に慣れるだろうか!
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