証明

証明

きっとここでやめれば、諦めた夢の幻影が僕を追い立てるだろう。

だからやめない。

所詮は浮世。それでも僕の意思は確かにある。

どうせ全ては曖昧なのだ。

自分の信じた道を進んではならない理由などあるだろうか。

僕は信じたものを大事にしたいのだ。

大事だと証明したいのだ。ひとはいつか死ぬ。

僕は大事なものを死ぬまで抱える。

それだけが何かを大事だと証明する唯一の方法じゃないか。

世間なんてどうでもいい。

僕の気持ちだけが、認識しうる現実のなかで一番の優先事項。