素敵なプレゼント
あやえる
第1話 アーマーリング
私は母子家庭です。
母は昼間は事務員、夜は水商売で働いていました。
ある日家に空き巣が入ったり、ストーカー等にもあい、私の安全の為にと家出同然で出て行った実家に母は戻りました。
そして、私は祖父と祖母に育てられました。
私は、矢沢あい先生の『NANA』という作品が大好きでした。
その中に出てくる『ヴィヴィアン・ウエストウッド』というブランドにとても憧れを抱いてました。
大人になってからは「身の回りのもの全部ヴィヴィアン・ウエストウッドじゃなきゃ嫌!」となるほどです。
しかし当時の私は学生。
クリスマスやお誕生日の度に母からヴィヴィアン・ウエストウッドのハンカチや手袋やスカーフをプレゼントされ、その都度泣きながら喜んでいました。
そんなある日、母とディズニーランドに行った時に、母が『アーマーリング』を付けている人を見つけ
「あの人凄い指輪付けてるね。ガンダムみたい。」
と、言ってきました。
しかし私は大好きなNANAが付けていた指輪で、作中でも第一話で主人公のハチがナナのアーマーリングを見る思い入れのあるシーンもあった事から
「ナナが付けてる指輪だよ。かっこいいなぁ。」
と、話していたのです。
そんなある日、大学受験に合格したお誕生日に母から『アーマーリング』をプレゼントされたのです。
憧れの「アーマーリング」。兎に角大泣きしたのが今も昨日のことの様に思い出します。
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