Stellar Knight Theater -英雄のエスポワール-

狐面 シノ

『星の騎士の劇場 -Stellar Knight Theatre- 』

_人が寄り付かない廃れた劇場。あなたは不思議な声に導かれ、中心の客席に座っていた。その声は、男か女かも分からないし、子供か年老いているのかも分からないような、なんとも不思議な声だった。そんな怪しげな声は、自分にしか聞こえていないのか、周りの人は気にも止めていないような素振りだった。その声は言った。『正面に見える劇場内にお集まりください。』と。


…席につき、しばらく待っていると、正面のスクリーンに映像が映る。

『ようこそ。星の騎士の劇場へ。』

今度は劇場のスピーカーから、先ほどの不思議な声が聞こえる。

『大変長らくお待たせいたしました。間もなく、公演を開始します。』


その声は、続けて注意事項を述べた。

『これは、あなたの為の舞台であり、あなた以外の為の公演でもあります。気に入らないようでしたら、劇場から立ち去っても構いません。』

『また、上映中の私語は慎むようお願い申し上げます。』

『そして、周りのお客様の迷惑にならないよう、お楽しみください。』

そう言い終わると、誰もいなかった劇場に、沢山の人が座っていた。


画面に、別の映像が映し出される。

『舞台の幕は上がらない。

喝采の声はない。

これより始まるのは、世界を食らう侵略者との戦い。


願いの決闘場に咲き誇るのは、

「黒のバラ」「赤のオダマキ」「黄のコスモス」。


使命を遂げよ、星の騎士たち。

この世界の命運は、あなたたちに託された。

騎士であるならば剣をとれ。

世界を守護するのは、あなたたちだ。』


映し出された画面が暗転し、あの声が聞こえる。

『これより始まるのは、数多の物語。

これより演じますは、星屑の伝承。

さあ、主役はあなたとあなた。


あなたのために、役者から舞台まで取り揃えております。

心ゆくまで、お楽しみくださいませ。』


スクリーンが舞台の幕と共に上がる。

舞台には__別の世界が広がっているようだった。


この物語は、英雄が見せた希望のお話。

【Stellar Knight Theatre -英雄のエスポワール-】

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