第3話 愛しい日々の始まり
夜20:00くらい……家……
メールが1件あった。
雨宮さんからか!と思ったが違った、リンドウさんからだった。
「お前の好きな人紹介してくれよな」
その一言だけが送られてきた。
ッッッッ?なんでリンドウさんが僕に好きな人が出来たって知ってるんだ???
「な、なんで好きな人できたって知ってるんですか?」
「お前は、表情に出やすいし、昨日の話してた時すごく、楽しそうだったからな」
「嫌ですよリンドウさんモテますし」
「はっはっはっいいだろ?どうせこんなおっさん」
「いや24歳だし6歳しか離れてないですけど」
「お前学生の6歳はでかいんだぞ」
「いや僕だってもう大人ですよ6歳なんて小さい差です」
「そうか?けどお前の惚れた女ぐらい見たいだろ」
「父さんじゃないんですから」
「兄貴としてだよ……」
僕は、その一言でメールを打つのをやめた……僕には、家族がいないもう何年も前に交通事故でに両親と兄さんを失った
それから1人だった僕は、3年前にリンドウさんと出会って救ってもらった。
それからリンドウさんに、すごく助けられた。大学だって、リンドウさんが行かしてくれたみたいなものだ。
「わかりました今度一緒に行きます」
「おっそうか!!またいつ来るか決まったら教えてくれよな」
それからお風呂に入って21時半くらいになった頃、僕は雨宮さんにメールをする。
「こんばんは、今お時間いいですか?」
返事はすぐに返ってきた。
「はいら大丈夫ですよ」
「雨宮さんは、どうして一限ばかりとるの?」
「おお、急ですね。実は、私人見知りで、人と話すのが苦手なんですだから、人の少ない一限を」
「そうだったんだね、けどそれじゃ単位は、大丈夫なの?」
「実は、1ヶ月遅れだし、一限しか行ってないしで勉強についていけてなくて……」
「よし!!」
「へ?」
「来週から1週間12コマずつ授業を取ろう」
「けど私一人じゃ」
「ひとりじゃないよ、僕も一緒に受けるよ。ちょうど週25コマがきつくなってきたところだからさ、もし良かったらだけど」
「はい!!是非お願いします!!!」
「あっあとさ、もし良かったらなんだけど、今度の日曜日にご飯食べにかない?む、無理そうだったらいいんだけど。。」
「はい!!今度の日曜日ですね!分かりました行きましょう!!!!!」
あっさりとOKしてくれて内心少し驚いた
嬉しかった色々と、一緒に授業を受ける口実もできたし。
リンドウさんのお店に行く予定も建てれた。
その日のメールはそこで終わった。
僕が疲れて眠かったからだ、バイトはほどほどにしようと思った。
次の日一限前……教室……
昨日は、僕が着く頃にはもう雨宮さんがいたので、少し早く着くようにした。
当然雨宮さんと、話すのが目的だった。
この時にはもう、雨宮さんと話すのが楽しくて仕方なかった。
授業の30分ほど前には雨宮さんが来て、また他愛もない話をした。
「おはようございます」微笑みながら彼女が言ってくれた
「おはよう」こちらも笑顔でそう返した
「お疲れみたいですね」
「うん、今日はバイトだったからね。それもいつもよりもずっと忙しくてさ」
「お疲れ様です」
「けど元気でたよ」
「?」
「僕さ雨宮さんのその笑顔を見ると元気になるんだよ!君と話してるとすごく楽しいし」
「そ、そうですか」
少し照れくさそうに彼女はそういった
「でさ、そのバイト先の店長が、今度雨宮さんを連れてきてくれって言ってさ、それが昨日のメールなんだけど。」
「楽しみです。」
「そう?良かった!リンドウさんって言うんだけど、すごく優しくて頼れる人なんだよね。僕もそんな人から頼られる人になりたいって思う」
「私はもう染替くんに頼りっぱなしです。授業のことも、大学で初めて友達になってくれたことも。私は染替くんにすごい感謝してるし頼ってますよ。」
すごく嬉しかった、好きな人に頼られるってこうも幸せなんだと思った。
それから授業が始まり、そして終わった。集中していてすごく早く終わった気がする。
「それじゃあ染替くん、またお昼に食堂で。」
「うん、じゃぁ」
雨宮さんは、一限だけとっておりその後スタスタと教室から出ていった。
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