第7話 ハンター協会設立

怪物の目撃、被害が出始め1週間が経過する。警察も対策チームを結成したが、被害は拡大する一方。


 怪物も、犬のような怪物だけではなく、鳥のように空を飛ぶもの、魚のように海を泳ぐもの等、様々な怪物の目撃が増えていった。


 警察の対応では全く解決出来ず、まだ怪物を1体も撃退したという報道はない。

 対怪物に向けた専門組織の設立が人々から求める声が多くあげられた。

 この声に応えるため、政府は怪物を狩る者をハンターと呼ぶ事とし、対怪物組織ハンター協会を設立する事を決定する。ハンターに至っては、銃砲刀剣類所持等取締法を非適用とし、武器の所持並びに使用を許可された。これにより迅速な怪物退治を試みる事とした。最初のハンター募集については、警察、自衛隊の中から募る事とした。


 ハンター協会設立後、1ヶ月が過ぎるが、怪物の討伐は未だ0件。ハンター協会は、苦渋の決断をし、一般者からもハンターを募集する。一般者の武器保持が認められてしまうため、国民は、更なる不安を抱かざるを得なかった。


 一般募集を開始して2週間が経った。一人のハンターが日本刀を片手に、犬型の怪物と対峙していた。ハンターの後ろには、5歳くらいの女の子とその母親がしゃがみこんでいた。


「もう大丈夫だ。あれは俺が倒す。今の内に逃げろ」


 そのハンターは親子にそう言うと、怪物に向かって走り出した。

 怪物もハンターに向かって走り出し、ハンターに向かって右足を振り上げる。

 ハンターはこれをヒラリと躱す。そして、右足に斬りかかるが、左足の爪がハンターめがけて振り下ろされてきたため、これを刀で受ける。


 パキッ


 受けた刀が真っ二つに割れた。


「こいつ!」


 怪物の顔を蹴り飛ばし、その勢いで後退する。


「さて、どうするか…」


 折れた刀を手にハンターは身構える。怪物は、再びハンターに襲いかかってきた。

 ハンターは怪物の横に回り、怪物の頭に折れた刀を突き立てる。


「グギャア!」


 怪物が悲鳴を上げる。それでも倒れない怪物は、ハンターを鋭い牙で噛みつこうと、大きく口を開けた。


「いい加減にくたばれよ」


 ハンターはサッと躱すと、地面に落ちていた折れた半分の刀を拾い上げ、口の中に突き刺した。

 ドサッ。ようやく怪物は倒れ、初めて討伐が成されたのであった。


 この快挙は、その日の夜のニュースで取り上げられた。


「本日、一般募集でハンターとなった甲斐 力也さんが初めて怪物の討伐に成功しました。協会はこの死体を解剖し、調査を行うとの事です」


 このニュースを見た国民は、歓喜した。翌日には、ハンター協会に多数のハンター志願者が押し寄せたのであった。


 力也を筆頭に少しずつ怪物が討伐されるようになったが、日ごとに怪物の被害は増していくのだった。

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