第21話

同窓会は滅茶苦茶な状態で終わった。


俺は彼女の連絡先を教えろ、なんか、耳打ちしてた、と凄まれたけど。


「そんな早口で言われて、しかも、

メモ書きで渡されたわけじゃないから、

覚えてないよ...」


と、しらばっくれた。


ま、実を言うと。


ちゃんと瞬間記憶してたんだけど。


でもな。


俺からは連絡する勇気がなくて。


そのまんま、覚えられなかったことにして、

暫くほっとこうと思ってたんだ。

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