夢と魔法の世界 ~魔法も使えない僕が神識獲得を目指す~
最時
第1章 世界と神
1.1 始まりの朝
「私は真実から逃れ、時を戻す。
繰り返す。
永遠に」
鏡のような水面の上に立っている。
見渡す限り何もなく夜空と地平線になっている。
するとすぐ前に背を向けて立っている人に気づいた。
手を伸ばすが届かない。
ベッドの上で目を覚ました。
最近変な夢ばかり見る。
時計を確認するとまだ四時。
「何なんだあ。
あの夢は」
「意味無いな」と思いつつ自分に問いかけてみた。
もう少し寝ようと目を閉じるが、間もなく寝過ごし防止にカーテンを開けた窓から光が射し、顔に当たる。
身支度をしてダイニングへ行くと母親が朝食を食べているところだった。
めずらしい早起きを冷やかされながら食事を摂り、学校へ行く準備をする。
通学時間は徒歩で約十分。
あんな夢さえなければ、いつもはゆっくり眠っている。
その夢のおかげで今朝はゆっくり時間を使えるのだけれど。
やっぱり寝ている方がいい。
朝の情報番組を見ていると、そろそろ教室が開く時間。
ずいぶん早いが学校へ行くことにした。
ちなみに僕の通っている高校は特殊でなんと国内唯一の特殊能力者専門の学校。
国内のほとんどの超能力者が集まる。
幼稚園から小中高校と大学兼研究機関のイグドラシルが併設されている巨大学術機関。
まあ、そんなことよりも僕の名前は「新山隼」(にいやまじゅん)速そうな名前でしょ。
実際そうなんだよ。
100m7秒台で走れるし。
それでこの高校に通っているわけ。
もしかしたら世界一の速さかも。
こんな僕ってすごいと思わない?
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