第26話 船探し
「いやー、食ったー! 食ったー!」
「こんなに美味しい物、食べたのは初めてかも!」
「ニャ~~~~~~~~!」
「何か、俺たち忘れていない……?」
「……あっ⁉
「そうだった! でも、他の客は……」
店内は相変わらず、すごい量のお酒を飲んでは騒ぎ、お祭り状態だった。
「あの中で
「どうしようね……誰か
「お兄さんたち、
美人のウェイトレスさんが話しかけてきた。
「あっ、そうなんです……船に乗せてくれる人を探していて……」
「よしー! じゃあ、お姉さんに任せて!」
話す度にプルンプルンと大きく揺れる胸。
意識したくないけどどうしても目がそこに……。
「ちょっと、みんなー! このお兄ちゃんたちが
美人ウェイトレスさんは店内の客に呼びかけた。
「はぁー?
「そんな遠いところ、当分、行く用事はねぇーな!」
「お前、行ってやれよ!」
「やだやだ、最近また、おっかねえモンスターが現れたって聞いたからな!」
「それより、ねーちゃん、おかわり!」
「あいよー!」
「こっちも同じの!」
「あいよー!」
しばらくして、美人のウェイトレスさんが戻ってきた。
「ごめんよー、聞いてみたけどダメだった……」
「そうですか……」
「時々、よそから来る人なら、乗せてくれることもあるんだけど……。ここの島の人はなるべく島から離れたがらないんだよね……」
「さっき言っていたモンスターが出るからですか?」
「うん、そうなの……。
ウェイトレスさんは他の客に呼ばれ、去っていった。
「今日は無理そうだな……」
「また、日を改めて探そうか?」
「そうだな……」
「でも、このまま見つからなかったらこの街に十九日も宿泊することになるのか……」
「金銭面も少し不安だし、森に戻って狩りでもして稼ごうよ?」
「そうだな!」
「お前ら、
突然、男の人が現れ話しかけてきた。
髭は生えているが少し若い顔つき。
頭にはバンダナを巻いており、チャラチャラとアクセサリーや宝石を数多く身に着けている。
「はい、俺たち
「ほう、二人ね……」
男はレイナの顔を見るなり、
「いいだろ! 俺の船に乗せてやるよ!」
「ホントですか⁉」
「ありがとうございます!」
「乗せてやる代わりに、少しお願いがあるんだがいいか……」
「お願い……?」
「まぁ、詳しくはこっちのテーブルで話そうか!」
と俺たちは奥のテーブルへと案内された。
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