素敵なお花が朽ちても残像を

昔から怖がられてた 端っこにいるお花

縁起がどうも悪いのだと

通り過ぎゆく人の群れの中にひっそりと生きていづれ朽ちていく


控えめで美しい赤色の椿

どこが悪いのかも 知らされないで

堂々と咲いていた 希望も綺麗に消えてしまうよ


湿る街角に飛び散った 沢山の種を撒き散らすのさ

吠える迷子犬から目を背けて 子孫を残してきた

動けない 植物 嘲笑れて 悲しくなどないさ

閉塞と変わる街並みの中 線路の横でひっそりと暮らしていた



いつかは枯れる 宿命はどうしても変えられない

ここにいていいのだろうか

否定しないで冗談でも悲しいの


真昼の子ども達 無邪気な金色を放つ

眩しくて目がくらんでいくの

「綺麗」という言葉 本当に言ってるの?


閉塞と線路の世迷言で 重なる情景

もう過去を切ってしまってもようだろう



どんなに朽ちて茶色に濁ってしまっても残像は長らく存在しますように

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