第22話 あらすじ、登場人物紹介、用語集

【あらすじ】

主人公カテラは史上最高の魔力量と知識量をあわせ持つ、謂わば『魔法の天才』。だが彼は魔法が使えず勇者一行から追放される。出会った悪魔の提案に乗り魔界に居る魔王と対面した彼は一部の魔法を使えるようになったものの、何故このような運命に自身を生んだのか、何故女神が魔王を初めとした魔族を作り人間と争わせるのかを聞くため、魔王になるべく魔界を巡る旅に出るのだった。


一方勇者はカテラの知名度を悪用し儲けようとしたが結果的に失敗し、罪を償うために魔王討伐の旅へ出る。


【登場人物】

カテラ・フェンドル


――人殺し?知ったことか。俺は自尊心さえ守れればそれでいい。


主人公16才。並外れた魔力量と魔法に関する知識を持つため幼少から神童として周囲におだてられ育ったが、実際は魔法が使えないという隠したい事実を持つ。なんとかその事実を覆そうと常軌を逸した努力を積むもそれが実を結ぶことはなくその事実は明らかになり、一度挫折を味わう。


現魔王であるレリフたちの助力もありなんとか立ち直った彼はあの時出来なかった、事実を自身の口から伝えられるようするため心身を鍛えるべく旅に出る。


旅の目的はそれだけではなく、魔法が使えるようになるための手掛かり探しでもあるが、最終的な目的はこのような運命を定め、祈っても手助け一つしなかった運命の女神を一発殴ることなのかもしれない。



ヒスト・ヴェルデール


――世界を救う運命を背負った勇者であれば罪の一つや二つ、許されるべきだ。


もう一人の主人公16才。

生まれも育ちも平凡で、人並み以下の能力しか持っていない彼は両親からも居ない者扱いされ13年生きてきたがある日、夢で会った運命の女神に勇者として力を授かると彼の人生は一変する。


以前の彼では百回繰り返しても上手く出来なかった勉強や運動はまるで何千何万と繰り返してきた動作のように難なくこなすことができ、彼が出来ないことはなくなった。


それだけではなく、彼が勇者として目覚めたと知った周囲の反応は昨日までのそれとは一転し、周囲に人が居ない日は無くなった。


彼はこの日から、『自分こそがこの世界の主人公だ』と実感し自身以外を見下すようになった。


一章ではカテラを自分のパーティから追放し、レアルと共謀して人間界からも追放するもその過程でついた嘘は決闘裁判の結果罪として認められ、魔王討伐の旅は選ばれた者が行う光栄なものから罪を償う為の旅になった。


パーティメンバーからの信頼も無くし、針のむしろのような旅路を送ることになる。



レリフ・ダウィーネ


――我は魔王。13代目魔王レリフ・ダウィーネである。


のじゃロリ大魔王。イメージカラーは白。年齢は500を超えるが詳しい数は忘れた模様。400年以上魔王の座につくものの、なぜ次期魔王を育てているのか、なぜ自分で勇者と戦わないのか。そして、なぜ人類との戦争を起こしたのか。その全てを今はひた隠しにしている。



リィン


小悪魔メイド14才。心を読むことが出来、得意な転移魔法と共にメイドの仕事を遂行する為に使うが主人公が来てからは彼をおちょくる為に使うことが多くなってきている。



イグニス・ドラゴネア


魔王軍の城塞警護隊長。鎧を着込み長剣を携えている。年は20半ばでイメージカラーは赤とオレンジ。魔王城の料理番だが何かと殺し合いをしたがる物騒な性格。


二章では殺し合いの意味について触れます。



ケルベロス


魔王の身辺警護と魔王城の門番を勤める犬の獣人。ものぐさな性格なのか、いつも眠たげに目を擦るしぐさをしていたり昼寝をしている。



アリシア・クロウス


勇者一行の僧侶であり、カテラの幼馴染みで年齢も16と同い年。学院時代より前から偏食極まる彼の身を心配して手料理を振る舞ったり徹夜明けの体に回復魔法をかけたりと世話を焼く。



ロズ・エンド


勇者一行の剣士。魔王討伐を任命される前は一人旅で各地を回っていた為地理に詳しく、勇者やアリシアよりも一回り年は上。戦闘狂のような風貌とは異なり常識人寄り。


一人旅の最中、カテラが発明した魔法のランタンに幾度と無く助けられた為彼の知識は本物だと確信している。



エルト・レイノール


勇者一行の魔法使い。年はカテラとアリシアの一つ下で15才。人類史上初めて魔法を使った、『魔法使いの始祖』と呼ばれるアルティナ・レイノールの血を引く少女。


レアル・レイノール


人間界有数の魔法学院であるレイノールの学長を勤める40代の男性。


非凡な才を持つカテラのことを邪魔に思っており、あわよくば引きずり下ろそうと画策していた彼だが、勇者からの報告を聞いてそれを実行に移す。


カテラの秘密を暴露したことで無事に彼の娘であるエルトを勇者一行に捩じ込むことができ、ついでに勇者ヒストが持っていたカテラの日記を手元に置くことに成功した彼は一人勝ちのような状態と言えるだろう。


二章は彼の土下座姿から始まります。




【用語集】

★魔法について

魔法とは個人が持っている魔力と、ほぼ全ての物質に宿るマナの反応現象の事を指します。

マナを多量に含んでいる物質の事を触媒と呼び、魔法使いが持っている杖の先端に取り付けられていたりします。


魔法は五種類に別れ、それぞれ特徴と出来ることの限度があります。


・攻撃魔法

魔法使いを名乗るには欠かせない魔法です。空気中のマナを用いて火球を産み出し相手にぶつける等して攻撃します。


・空間魔法

空間転移等を行う魔法です。空気中のマナを用いて転移したり音を消したり出来ます。


・回復魔法

体の自然治癒力を活性化する魔法です。対象のマナを使用し傷を癒したりします。そのため死人を生き返らせる事は出来ません。


・変身魔法

見た目、固さ、温度などを変える魔法です。対象のマナを使用しますが操作する物が多い為一番魔力の消費が激しい魔法です。


・支援魔法

体の機能を向上させる魔法です。対象のマナを使用して筋力増強や感覚強化が行えます。


★カテラの体質

彼の魔力は『自分を対象にした魔法しか使えない』という類を見ない物です。そのため上記の五つの魔法の内、現時点では変身、回復、支援魔法は自分に使えますが攻撃、空間魔法はどうやっても使うことは出来ません。


★女神の加護

女神は勇者に、『魔王以外に殺された場合は復活し、老衰で死ぬことも無い』という内容の加護を与えました。現時点では勇者が死んだことはまだありません。

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