第125話

カズキは土魔法でカズキ達が寝れる程度の土壁を四つ作ると


「ナナミやエイト達がいるし天井も作るか…」


上も塞ごうとすると…


「そのままでいいわよ」


ナナミがカズキを止めた。


「でも床が駄目ね、これじゃあエイトが汚れちゃうから…」


ナナミは一本の木を見つめると風魔法で木をカットしていく…何枚も木材を作るとカズキと床に敷き詰めて…


「これなら一晩くらいなら大丈夫ね」


満足そうに即席の小屋を見つめた。


「ちょっと!小屋を作るのに魔力使ってどうするのよ!」


それの行為を唖然と見ていたダレンはカズキ達には直接言えないのでラルクを責めると


「この程度の魔力消費何ともない、それより早く飯にしようぜ、エイトが眠くなっちまう」


みなでエイトを見つめると


「まだ大丈夫だよ!じいちゃんが抱っこして運んでくれたから全然疲れてないもん」


ニカッと笑うと


「ジャックとなにか食べるものないか探して来るね!」


ジャックに行こうと走り出すと


「あんまり遠くに行っちゃ駄目よ」


ナナミが心配すると


「はーい」


エイトはわかったと手を振って森の中に消えて行った。


「大丈夫?私が行きましょうか?」


ダレンがエイトの行った先を見つめると


「いや、近くに変な気配もないし、エイトが倒せない魔物もいないから大丈夫だ。それになにかあれば俺がすぐに駆けつける」


カズキが答えると


「ありがとうな、心配してくれて」


ダレンを見つめると


「ならいいけどね…」


ダレンは恥ずかしそうにぷいっと横を向くと食事の用意をしているナナミの手伝いに向かった。


「なんだありゃ」


ダレンの態度にカズキは不思議に思い首を傾げた。


ナナミ達が食事を作る準備をしていてくれてるので、カズキとラルクは枯れ枝を拾って火をおこす。


「さすがに風呂は無理そうだからお湯を沸かして布で拭く程度でいいな」


ラルクが枝を拾いながらカズキに言うと


「風呂も用意出来るがまぁ一晩だしないいぞ」


何気なく答えると


「風呂も作れるようになったんだ…」


ラルクが持っていた枝を落とすと


「おう、ナナミがやっぱり風呂に入りたいって言ってたからな!でもやっぱり本格的な作りは難しくて試行錯誤して作れるようになったんだ」


「お前は相変わらずナナミの為なら努力を惜しまないな…」


「ナナミ達が喜んでくれるならなんてことはないさ」


せっせと枝を拾うと起き上がって辺りを確認する。


「エイトは…と…」


気配を探ると…ちょっと離れたところで留まっている。


「なにか見つけたのかな…」


気をつけながら様子を伺っていた。

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