第7回 ミッションインポッシブル/南極料理人

雷華:Twitter:rairai345

ラーメンは塩派。辛いものは苦手

アマゾンプライムビデオ。


小城:Twitter:ogisaburo

激辛ラーメンを好んで食べる。

Hulu。


11月7日 夜


小城「夕飯食べながらだけど大丈夫?」

雷華「ええよ。何を食べてんの」

小城「辛口ラーメン」

雷華「よく食べるなそんなの……(呆」


 そんな緩い空気で今回も始まります。


・ミッションインポッシブル

 CIAの極秘諜報部隊 IMF(Impossible Missions Force)に所属する若手イーサン・ハントはベテラン工作員のジム・フェルプス率いるチームと共に裏切り者が狙う工作員のリストを守るべく任務に就いた。だが、チームは謎の襲撃者により壊滅、イーサンを除いてほぼ全滅するという憂き目に会う。命からがら何とか逃げきれたイーサンを待っていたのは、彼自身が内通者とし断定し逮捕しようとするCIAであった。

 持ち前の機転でなんとかCIAからも逃げきったイーサンはセーフハウスで亡きジムの妻で同じく工作員のクレアと再会、彼女と共に自身の潔白を証明すべく真の内通者を探し始める。


雷華「どうだった?」

小城「やっぱ映画って、派手でスッキリして気持ちよくあるもんだと思うんだけど、まさにその通りの作品だった」

雷華「エンタメ要素はかなり強いからね。小難しいテーマ性もないし」

小城「スパイものとしての緊張感が要所でしっかり張られてるのが良かった。

   スパイもののジャンルはアニメとかでも多いからよく見るんだけど、計算された行動をとって裏切り者を見極める過程とか、そういう要所要所が丁寧に細かく描かれてて、破綻してなくて満足できる」

雷華「ナイフの扱いとかね」※1

小城「データを抜き出した時にナイフを落とすシーンとかね。あそこで若干バレてしまうけど時すでに遅し、みたいなスタイリッシュさもね」

雷華「あそこでナイフの形状を視聴者に印象付けておいて、それがきっかけで犯人が分かるってのも上手かったよね」


※1

 イーサンの仲間が使うナイフ。よく見ると映画の冒頭で仲間を刺し殺したナイフと形状が同じであり、彼が仲間を殺した仇であることがわかるのだが、このナイフは視聴者に印象付けるように劇中でも何回も登場する。


小城「ただ、あのナイフのシーンは食事中にしたくないのでこれ以上はしません」※2

雷華「お下の話になっちゃうからね(笑」


※2

 重要なデータが保存されているデータ室に盗みこむことになるのだが、そのために普段はそこにいる職員を遠ざけるために飲み物に下剤を忍ばせた。その結果、可哀そうにも担当者はトイレに篭りきりになってしまい、その隙にイーサンたちは情報を盗み出すことに成功する。


小城「主人公が恋愛に走らなかったのも、スパイものとしては正道でよかったな。ハニートラップされると情けなくなるし」

雷華「惹かれてはあったけど、一線は引いてるのはイーサンのプロフェッショナルさがわかるよね」

小城「点数にすると70点かな。最近スパイものを見てるのもあって琴線に触れたね」

雷華「プリンセス・プリンシバルかな」

小城「アニメを全話見てください」

雷華「ちょっと今、そういう場ではないんでやめてください(笑」


 劇場版プリンセスプリンシバル第2弾、公開中(11月7日現在)


小城「スパイものは元々、好きなんだよね。SPY✖FAMILYとか。あれもアニメ化決まったよね」

雷華「あれ面白いよね、原作は全部見た」

小城「俺も原作は全部見てる。面白いからおすすめできるよね」


 JUMP+で無料公開中。


雷華「シリーズで5作あるので続編もよかったら見てください」

小城「実はね、この映画には思い入れがありまして」

雷華「思い入れ?」

小城「中学の時に吹奏楽部だったの」

雷華「だいたいわかった」

小城「大会とかに行くと自由曲という枠があって、みんなの知ってるような曲を演奏するんだけど、自分たちの出番が来るまで他の学校の曲を聴くんだけど、ミッションインポッシブルとかジュラシックパークのテーマとかの有名な洋楽の楽曲はどこの学校も使うんだよね」

雷華「知ってる人が多いもんね」

小城「うちはね、『A Whole New World』だったかな」

雷華「ディズニーのアラジンのやつだね」

小城「あの辺の映画の曲は知名度が高いからね」

雷華「豆知識なんだけど、ミッションインポッシブルのテーマはこの映画の曲ではなくて、『スパイ大作戦』というドラマのテーマで、この映画はその続編なんだよ」※3

小城「そうなんだ」


※3

 スパイ大作戦(1966~1973)、新スパイ大作戦(1988)というドラマ。邦題ではスパイ大作戦となっているが、原題では映画と同じく『Mission: Impossible』であり、そのためにこのテーマの曲名も『MISSION:IMPOSSIBLE THEME(ミッションインポッシブルのテーマ)』となっている。古いドラマなので現在では映画のほうが知名度が高くなってしまった。


雷華「続編と言っても登場人物はほぼ続投してないから、単独映画みたいなもんなんだけど」

小城「特に気にはならなかったな」

雷華「裏切った人いるでしょ? あの人、実は『新スパイ大作戦』の主人公なんだよ」

小城「主人公が裏切ったの(笑」

雷華「そのせいで元のドラマのキャストやファンからは大ブーイングを 喰らったという裏話がある」

小城「先入観なく見れたからむしろそこは知らなくて良かったかもしれない」

雷華「むしろ見てない方が良かったかもしれない」


 原作付きの映画の難しいところである。


雷華「イーサンがヘタレないところがいいよね。優秀なスパイな設定だけど、調子に乗って失敗するとかじゃなくて、敵の罠にかかって危機に陥るけど、持ち前のスパイ技術で大勝利するって流れがね、ストレスがない」

小城「勧善懲悪になってるのもいいね。奇をてらったことに走らずにしっかりと終わらせてるから、とても評価できる」

雷華「後4作あるんで良かったら、見てくれ」

小城「うん、見ようとおもう」


 ミッションインポッシブルの評価が終わってひと段落ついて。


小城「やっぱ、この時間に食べるラーメンは美味しい」

雷華「何味?」

小城「日清の爆辛ラーメンにカット野菜突っ込んだ奴」

雷華「よく食べるなそんなもの」(辛い物が苦手

小城「いつかお前にも食べさせてやるよ」

雷華「遠慮しておくよ」

小城「この辛さがたまんねぇんだよな」

雷華「味覚おかしんじゃねぇの?」

小城「実はこれさ、この後の話につながるんだけど」

雷華「うん?」

小城「ラーメンといえば、南極料理人ですよね!」

雷華「繋げ方を凝るな(笑」

小城「じゃあ、南極料理人の話に行きますか(笑」


・南極料理人

 海上保安庁の巡視船厨房で勤務する主計士・西村淳は担当する隊員の急病により急遽、南極地域観測隊のドームふじ基地に配属が決まってしまう。単身赴任で南極に向かった西村を待っていたのは、個性的な7人のメンバーと彼らの食事を作るという仕事であった。南極という極地における生活でストレスを抱える隊員たちのために美味しい料理を作ろうと腐心する西村であったが、さまざまなトラブルによる隊員間の問題に悩まされるのであった。


小城「あれ見た後だと、ラーメン食べたくなるし、エビフライを食べたくなる」

雷華「エビフライのシーンは笑ったわ(笑」※4


 ※4

 作中で食糧庫に伊勢海老が人数分余ってることをしった隊員たちが、エビフライを食べたいとごねるシーン。伊勢海老なので西村は刺身などを提案するのだが、ごねまくる他の隊員たちに根負けして伊勢海老のエビフライを作るのだが、大きくて食べづらく、希望した隊員たちも後悔するという一幕。


雷華「いや、面白い映画だったよ。もっと感動系の映画かと思ってたけど、違ったね」

小城「そこまで感動する映画じゃないんだよね」

雷華「押し付け感がなくてよかった。南極基地の何気ない日常を描写していく、てのは面白かったね」

小城「あの中で娯楽って何? てなったときにやっぱり食事なんだけど、それを作る人にもドラマはある、て映画なんだよね」

雷華「大変なんだよね」

小城「自分で望んだわけじゃない、てのがドラマを生むんだよね。終始、複雑そうな顔をしてる」

雷華「南極基地にいる隊員も背景がいろいろだから、南極に対するスタンスが違うんだよね。2,3年いてもいいやて人もいるけど、もう帰りたい人もいる」

小城「帰ることに関しては、学生の子が可愛そうだったね。最終的にはハッピーエンドになるけど」※5

雷華「フラれちゃった子ね」


 ※5

 雪氷観測担当サポート隊員で大学院生の川村泰士のこと。地元に彼女を残しており、一分790円もする衛星電話で頻繁にやり取りするなど、彼女のことを大切にしているが、次第に心が離れていき、最終的にフラれてしまう。


雷華「最初の電話と最後の電話の温度差の切なさよ」

小城「途中で寝取られを食らうんだよね」

雷華「だんだん疎遠になっていくのが辛かったし、最後に旅行に行くって言いだしたときに悪い予感がしたよね」

小城「案の定的中するっていう」

雷華「男8人の生活だから、みんな時々、男の子に戻る瞬間が面白いんだよ」

小城「肉焼いてるシーン?(笑」

雷華「それとかき氷のシロップで線を引いて野球するところとか。野球する前にシロップかけたところをスプーンで削って食べたりとか(笑」

小城「そうそう(笑」

雷華「多分それがストレスの発散になってるんだろうけど、不意に馬鹿なことをしてるシーンが挟まるのが凄い良かったね」

小城「馬鹿なことやってる筆頭はやっぱり肉を焼くところかな」※6

雷華「あそこね、俺も好きだ(笑」

小城「『なんか楽しくなっちゃった!』て言って追いかけまわすところ(笑」


 ※6

 誕生日のお祝い料理を作るために西村が火力の弱い厨房に変わって、ドクターの福田正志と協力して肉に直接ガソリンを注いで焼くのだが、肉を支えていた福田が焼ける肉と大きな炎にテンションが上がって何故か西村を追いかけまわすという奇行を始める一幕。


小城「あそこのシーン、本当に好きなんだ。めちゃくちゃふざけたシーンなんだけど、自分もあれだけデカイ肉を松明みたいに燃やして持ってたら追いかけるだろうな、て(笑」

雷華「あそこ完全に高校生なんだよね」

小城「童心に戻れるんだよね、ほかに見てる人もいないから」

雷華「そういう瞬間が見れるのがいいんだよね」

小城「激しく感動して泣くってわけでもないし、笑い転げるほど爆笑する映画ではないんだけど、クスッとするシーンが多いんだよね」

雷華「登場人物たちの行動が突飛じゃないというか、そんな行動をとるのが共感できるんだよね。ばかなシーンとか、困ってるシーンとか、『確かにこういう行動を取っちゃうよな』て納得できる」

小城「キャラクターの造形が上手くできているんだよ」

雷華「個人的に所長のラーメンがさ(笑」

小城「ラーメンの話に戻る(笑」

雷華「自分でラーメンを食べつくしてしまったのに、夜中に西村の部屋に着て泣きつくシーンがめっちゃ好きなんだよね(笑」※7

小城「『西村君、眠れないんだよ』(笑」


 ※7

 観測基地の隊長、金田浩(クレジットではタイチョー名義)が夜中に西村に隠れてラーメンを夜な夜な食べており、そのせいで麺が無くなってしまう。それに絶望した金田が夜中に西村の部屋を訪れ、寝ている彼を起こしてまで泣きつく一幕。

 最終的に他の職員からアイディアを貰った西村が手打ちラーメンを作ることになる。


雷華「『僕の体はラーメンで出来てるからさ』(笑」

小城「あそこ本当にいいよね。そこのフラグって最初のナレーションから張ってあってさ。高地だからラーメンもうまく作らないと芯が残るとか、中盤でラーメンがもうありませんで流れを作って、最後の料理をラーメンで締めるんだよね」

雷華「あの隊長のどうしようもなさが好きなんだよ」

小城「ラーメンが出てきたときに、珍しい規模のオーロラが出てきてもラーメン食べることを優先するっていう」

雷華「そういうところだぞおっさん!(笑」

小城「キャストがきたろうなのがいい味を出しているんだよね」

雷華「演技が絶妙なんだよね」

小城「この映画は好きなシーンがたくさんあるんだけどさ、季節を忘れないためにコースメニューを食べるところも好きなんだ」

雷華「極夜祭ね」※8


 ※8

 極夜祭……南極では白夜とは逆に太陽が昇らない時期があり、それを極夜と呼んでいる。南極の各基地では季節の変わり目として祝う習慣があるらしく、劇中でも全員が正装してコース料理を食べている。


雷華「みんなスーツをきて正装でおめかしして、部屋の壁にも紅白幕が張ってあって雰囲気を出してのに、壁や床がそのまんまであんまり締まってないのがいいよね」

小城「この映画って、室内はどこかの施設を借りればいいし、外はどこかの雪山で撮ればいいから、低予算で上手く作ってあるんだよ」

雷華「調べてみたら網走で撮影したみたいだね」

小城「国内で撮ろうと思うと、そこになるよね」

雷華「所々で皆がバカ騒ぎするのがいいんだよね。節分で鬼を外に追い出したりとかさ」

小城「そこでみんなゲラゲラ笑ってるんだよね」

雷華「酒に酔った大学生のノリ(笑」

小城「誕生日の祝いで酒に酔で出来上がってどんちゃん騒ぎするところとか」

雷華「落ち込んでるところをみんな弄るっていうね(笑」※9


 ※9

 雪氷観測担当隊員の本山秀行が誕生日を迎えてみんなで祝うのだが、日本にいる家族に電話をしたところ、娘はお祝いの言葉をくれたが奥さんは南極行きを反対してたこともあり、電話口に出ることもしなかった。それについて本人は落ち込むのだが、酒で出来上がった隊員たちから弄られる羽目に。


雷華「落ち込んでるんやからやめたれや!てなる(笑」

小城「そういうシーンで、登場人物たちは日本に家族を残していることとか、それに対して家族がどう思っているのかの背景を見せるのがうまいよね」

雷華「その前のシーンであまり奥さんから快く思われてないんだって吐露してるしね」

小城「でも、最後にはちゃんと大切に想われてることがわかるんだよね」

雷華「空港で抱き合ってね。仲良しなんだよね」

小城「同じようなシーンだと、交流会でのテレビ電話のシーンね」※10

雷華「画像が荒くてわかんないことを利用するやつね」


 ※10

 南極隊員との交流イベントで西村の家族が本人に隠れてこっそり参加するのだが、衛星テレビ電話では画像がかなり荒く、西村側からは顔がわからずに自分の娘とは気づかないまま会話する一幕。


小城「お父さんがいない代わりに料理を作ってあげてね、ていうと『なんで?』ていわれる奴」

雷華「本当にわかってない顔をするんだよね」

小城「マジレスされて一瞬、戸惑うところね。上手く作ってあるんだよ」

雷華「そういう細かいシーンの作り方がうまいんだよね。生々しくならず、ふざけ過ぎもしないで、でもクスリとくる、そういう距離感が上手いんだよね」

小城「ありえそうなドラマで作りこんできてるのが丁寧なんだよね」

雷華「皆の言葉遣いが時間を置くごとに砕けてくるところとかね」

小城「皆の距離感がわかってきたんだよね」

雷華「最初はよそよそしかったけど、最後の日になるとみんなかなり砕けた会話をしてるんだよね」

小城「そのきっかけが野球シーンなんだろうね」

雷華「あそこのシーン好きだわ」

小城「今になって思うと、『宇宙よりも遠い場所』での野球シーンはこの映画のオマージュだったのかな」※11

雷華「ひょっとしたらそうなのかな」


 ※11

 宇宙よりも遠い場所……ひょんなことから知り合った女子高生4人が、南極探査隊に参加して南極に行くアニメ作品。劇中で同じくかき氷のシロップを使って線を引いて野球をするシーンがある。


小城「白線の代わりにかき氷のシロップを使うところとかまんまだし」

雷華「似ているよね」

小城「それか、南極の伝統なのかもしれないね。そういう逸話をもとに両作とも作られたのかもしれないね」

雷華「そこまで南極に詳しいわけではないからわかんないけど」

小城「さすがにそこまで調べてないからね」

雷華「いやでもこの映画の見どころはおじさんがバカやるところだよ」

小城「登場人物が男性だけってのもよかったね。下手に恋愛に発展しないから、そういう修羅場がないんだよね」

雷華「いい年したおっさんが本当にくだらないことばっかするんだよな」

小城「バターの下りとかね(笑」※12

雷華「あれもいろいろ追い込まれてるんだよ思うんだけど(笑」

小城「『バターがね、美味しんだ』(笑」


 ※12

 通信担当員の西平亮が、終盤で南極での生活からくるストレスでバターをまるかじりするという奇行を行い西村に発見される。他との騒動も合わさり、南極基地がてんやわんやになるのだが、そのごたごたで西村が大事にしていた娘からのお守り代わりの歯を紛失するきっかけとなってしまった。


雷華「本人的にはめちゃくちゃ追い込まれてたんだろうけど、見てる分には面白いんだ」

小城「あそこ一番しょうもないんだけど、一転して宝物の歯が無くなるのがさ。主人公をどん底に落とすんだよね(笑」

雷華「落とすシーンも完全にギャグなんだけどね」

小城「あそこの一連のシーンは好き。こういう映画本当に好きなんだよ」

雷華「なんて言うんだろ、凄いってべた褒めする映画ではないんだけど、見たら『いやぁ、面白かったね』て言える映画だよね」

小城「『映画見たな』て気持ちになるんだよね」

雷華「やっぱおっさんがバカやるのが好きだな」

小城「大切だよ、子供心を忘れないのは」

雷華「男だけでいるとこういう馬鹿なことするよね、てはわかるんだよ」

小城「これ見て面白いって言ってもらえたら満足だよ」

雷華「最後のシーンが良かったよね」

小城「ハンバーガー?」

雷華「いかにもなジャンクフード食べて『うまっ!』て言って終わるっていう」

小城「この映画見るとね、自分で料理を作りたくなるんだよね」

映画「こういう大作というわけじゃないし、特別に何かが凄いわけじゃないんだけど、こういう映画もたまに見たいよね、ていう映画」

小城「わかる」

雷華「見終わった後に『面白かったな』て感じる映画なんだよ」

小城「映画ってどうしても『豪華』て印象があるんだけど、映画って料理と一緒でさ、がっつり食べたいときもあれば質素なほうがいい時もあるし、和食とか洋食とか気分で食べたいものが変わるんだよね。南極料理人はそういう意味で、焼き鮭定食なんだよね」

雷華「映画ってどうしてもテーマ性とか小難しい問題を扱ってる映画のほうが、どうしても好まれる傾向があるけどさ、見てる側としてはそういうのばっかでも飽きるというか、そういうのばっか食べてられないんだよね」

小城「毎日唐揚げ食べるようなものなんだよね。好きでも無理なんだよね」

雷華「小難しさから解放されたいときもあるんだよ。テーマ性も大事なんだけど、毎日それ見てると疲れちゃうからさ」

小城「見ててすっきりする映画なんだよね」

雷華「過剰に笑わせも泣かせもこないから鬱陶しさがなくていい塩梅の映画だったよ。くだらねぇ、て笑いながら見れたよ」

小城「やっぱりね、大学生のノリみたいな映画はいいよね」

雷華「こういう映画の引き出しは欲しいよね」

小城「誰かにおすすめの映画を聞かれた時にこういう映画をだせるといいよね」

雷華「それで面白いって言ってもらえたら嬉しいよね」


・次は何をみる?


小城「今回も、決めてきてます」

雷華「お、いつも通り早いね」

小城「確か見てなかったと思うんだけど、『劇場版シティハンター新宿Private Eyes』」

雷華「あー、確かにまだ見てないわ……アニメのほうだよね?」

小城「アニメのほうだよ。ジャッキーチェンじゃないよ」


 シティハンターは過去に外国でジャッキー・チェン主役で実写化されてますが、評価はお察しレベル。


小城「最初に言っておくけど、面白かったというよりも「シティハンター見たわ」て感想(笑」

雷華「フランス版のシティハンターも気になってるんだよな」

小城「海外製のシティハンターは怖さしかないんだけど」

雷華「こっちはね、評価はいい感じなんだよ。まだ見てないから何とも言えないけど」


 『シティハンター史上最香のミッション』というタイトルです。


雷華「俺はどうするかな……ヴェノムって見てた?」

小城「見ていないんだよね。最近、Huluに追加されてたよね」

雷華「じゃあ、ヴェノムにしておくか。これね、凄い勘違いしそうなんだけど、MCUには入ってない作品なのよ」※13

小城「トニー版スパイダーマン見なくても大丈夫?」

雷華「大丈夫。そもそもスパイダーマンが出てこないから」


 ※13

 MCU……マーベルシネマティックユニバースの略称。2008年の『アイアンマン』から続く映画シリーズ。同一世界観で多種多様なヒーローが活躍するアメリカンコミックの世界観を再現しており、30作を超える映画・ドラマが同一の世界観で作られてるという凄まじい作品。ユニバース映画の火付け役ともいえる。こちらはアメリカンコミックの二大巨頭、マーベル社の作品のヒーローが活躍している。

 ヴェノムは元々スパイダーマンに登場したヴィラン(悪役)であり、後にダークヒーローとして人気が出た。今回の映画もスパイダーマンとは関係ない独立した映画として作られている。


雷華「本当にヴェノムだけの単品の映画。ひょっとしたら、MCUに合流するかも、て話はあったけどまだ噂程度」

小城「うむ」

雷華「パッと見、凄い怖そうな映画なんだけど、最終的にヴェノム可愛いってなる映画」

小城「アメコミ系は見てない作品がわりとあるからね」

雷華「MUCを除いても結構あるからね」

小城「アベンジャーズのおかげで、マーベルのほうは割と見てるんだけど、DCEUとかはほぼ見てない。バットマンを見た程度」※14

雷華「バッドマンってあれでしょ、ダークナイト三部作」

小城「そうだね」

雷華「あれはDCEUではないんだよな」


 ※14

 DCEU……DCエクステンデッド・ユニバースの略称。 マーベル社と対をなすDC社の コミックに登場するヒーローをメインとするシリーズ。スーパーマンやバッドマンなど、日本でも馴染みのあるキャラが登場している。小城が挙げたダークナイト三部作は雰囲気が似ているだけで繋がってはない。


雷華「あれはあれで面白いのでよかったら見てほしいんだけどね」

小城「とりあえず今回はヴェノムで」


 次回「ヴェノム/劇場版シティハンター新宿Private Eyes」

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