闇スキル《憑依》のせいで魔族扱いされ殺されたが、中ボス魔物【メタモルスライム】に憑依して復讐を誓う。ゲーム知識でダンジョン運営は楽勝で、殺されてもDP消費で何度でも復活。仲間達に溺愛されて幸せです!

月ノみんと@成長革命2巻発売

憑依者ユノンの復讐

『金色の刃』

プロローグ


「ユノン・ユズリィーハ! 薄汚い魔族め! 俺はお前を追放――いや、討伐する! なぜならこの俺様が真の勇者だからだ! 悪は滅びるべし! うおおおおおお!」


 そう言って剣を向けてきたのは、俺の幼馴染でありパーティーメンバーでもあるギルティア・カストールだった。


「ちょっと待て、誤解だ! 俺は魔族じゃないし、皆に危害を加えるつもりもない。本当だ。信じてくれ!」


 俺はあわてて、自分に向けられたあらぬ疑いを否定する。

 実際、殺されるようなことは、なにもしていない。

 身勝手な決め付けで殺されるなんて、理不尽すぎる。


「うるさい! 誰がお前の言うことを信じると思う? 闇スキル使いの変態ヤロウめ! 今まで俺たちをよくも騙してくれたな! 死ねえええええ!」


 こうして俺、ユノン・ユズリィーハは16という若さで死ぬことになる。

 クソ迷惑野郎――ギルティア・カストールの勝手な思い違いのせいで……。



 のちに俺は、不遇の運命を覆し、このギルティアへ復讐を果たすことになる――。



 俺はダンジョンのボスとなり、究極のダンジョンを作り上げる。

 そして魔王や可愛い部下たちと共に、クソったれな運命に、復讐するのだ。

 ギルティアは、俺以上の苦しみを受けることになる。



 だがそもそも、なんでこんなことになったのか?



 まずはそれから、話す必要がある――。

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