風邪の日
バブみ道日丿宮組
お題:調和した風邪 制限時間:15分
風邪の日
「あぁ……」
暇だなと天井を眺める。
熱だけでて、意識がしっかりとしてると、寝るに寝れない。風邪薬を飲んでもそれは変わらずで、あえて起きてようと思った次第だ。
さすがに起き上がって何かをするという気にもなれないのが嫌なところだ。
「……」
SNSで授業中だろう幼馴染にチャットメッセージを送ると、すぐに返ってきた。
早く寝ろ、と。
こっちは、授業に集中しろ、と。
返信はこなかった。でも、既読はついた。
スマホをいじれるくらいにはおそらく暇なんだろうけど、さすがに授業を全部無視することはできないのだろう。
代わりに仲のいいクラスメイトで作ったグループチャットを覗くと、ちょこんちょこんとメッセージが続いてく。どれもかしこも授業に関係のない話題。お気に入りの下着が売り切れただとか、告白されたらどうしようとか、トイレいきたくなってきたとか、そういうどうでもいいようなことばかりが流れてる。
「……下着か」
特殊なこだわりはないのだけど、こないだ更衣室で見た紐パンは可愛かったな。履く気にはとてもならない。紐が解けたらって思うとデメリットしかないように思える。やっぱり下着は安全性と利便性が全てを持ってると思う。
学校内の生徒でTバックを履いてくる子も中にはいるらしいけど、正直いってないわと思う。
下着のラインがでないとか、蒸れにくくなったりとか、セクシーであるとか、いろいろメリットはあるのだろうけど、どう考えても履物じゃない。
もっと落ち着いたものがいい。
だからこそ、私はフリルがついたものや、ちょこんとリボンが付いたものをよく買ってる。お値段2000円程度。ちなみに幼馴染は、6000円ほどするのを履いてる。
良いものなのかと聞いたら、履いてみればと言われ履いてみたが、違いはわからなかった。サイズの違いというのはないし、好みの色・形ではあったのに。
「……はぁ」
新しい下着でも買ってみようかな。
見せる相手は幼馴染ぐらいしかいないけれど、彼女が喜んでくれるなら私も少しだけ嬉しい。
まぁTバックはないけどね。
一緒に眠るときに彼女が履いてたらどうしようか? 脱がす? 嗅ぐ?
わからないな。
今までにそうして過ごしたわけじゃないし……でも気になるな。
「……」
彼女のタンスを漁ってみようかな? 幸いなことに同室である彼女は授業中。止めるやつはいない。
実行しようと思うと、
「……よくわかってるじゃん」
彼女からタンスを漁らないようにメッセージがきた。
風邪の日 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます