老犬とお散歩

外に出ると

朝の少しひんやりとした空気が

二人に触れてくる


一歩、踏み出して

君を見ると


君も

ゆっくりと歩き出しながら

私を見ていた


「気持ちのいい朝だね」

声をかけると

君の尻尾が微かに揺れた



変わりない毎日の中の

変わりない朝を


君と一緒に歩く



変わったのは

君の歩みがゆっくりになったことだけ



明日もあさっても

雨が降っても

雪が降っても

暑くても寒くても


一緒に歩こう


風の匂いを嗅いで

土や草に残された便りを探して


古い友達に会って、はしゃぎ

はじめましての友達に会って、挨拶して



そんな風に


変わりなく


ずっと、一緒に歩こう






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