第16話 神殿『封印の間』

ここは神殿と言われる場所。

そこで3人の男女が向かい合って話していた。


「ようやく封印が解けたな。ちっ、手間かけさせやがって。」


そう言葉に出したのは体がデカイ男だ。

髪の毛は短く赤い。鎧を着、ドラゴンの顔が彫られている盾を持っている。


「ほんとそうよ。怖いからって封印しなくても良かったわよ。そのまま寿命で死んだし。」


そんな事を言うのは三角帽子に黒い杖を持っている美女だ。


「全く持ってお前たちの言うとおりだ。願い通り邪神を倒した見返りが5000年もの封印か。」


そう言ったのは、両手に対となる、赤の剣と青い剣を持った美青年だった。


「さあて!封印も解けた事だし人類に俺達の怨みを晴らすぞ!」


「待て。バジル。人類の奴らに俺らの存在を一気に教えるのは面白くない。」


「うむ!確かにな!」


「3人で別れて3ヶ所から王都を攻めない?連絡手段もあるし。一応温めておきたいわ。」


「とってもいい案だ!採用!」


「……無いとは思うが死ぬなよ。」


「当たり前じゃないか!我々に敗北など無い!!」


「えぇ。私達が負けるわけ無いわ。」


そう言った瞬間バジルと呼ばれた男と、魔法使いの美女は消えた。


「……俺も行こう。」


そこにはもう誰もいなかった。

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