ドイツ人の美少女義妹は既に付き合っているつもりでいる。
結月アオバ
プロローグ
カチャり、とゆっくり扉が開く音がとある一軒家の部屋に響く。そこから、その部屋の主を起こさないようにゆっくりと金色の少女が顔を覗かせ、ベッドの主を見た。
「……うん。アキトは
日本人離れした整った顔立ち、肩まで緩く伸びた金髪に、綺麗な碧色の瞳。そして、ネイティブに発音されたドイツ語から、彼女が日本人ではないことが分かる。
しかし現在、彼女がいるのは日本であるし、彼女の目の前で眠りこけている黒髪の少年は根っからも日本人である。
口元に手を当てて軽く笑った後に、更にがチャリを扉を開けると、制服の上からエプロンを着た彼女の姿が顕になる。
彼女の名前は立川エミリ。生粋のドイツ人である。
「
「んがっ……」
まるで恋人のように少年の耳元で囁いたエミリ。少年の鼻から出ていた泡が弾けたのを幻視した。
遅れて目覚まし時計がスマホから鳴り出す。最近流行りの曲が流れ始めた瞬間に、エミリがアラームを止めた。
「んっ……おはよ――――じゃない、グーテンモルゲン。エミリ」
「
少年―――
「ところでエミリ、耳元で囁くのはやめてっていつも言ってるよね?」
「
暁斗とエミリは兄妹である。義理が付く関係ではあるが。
その割には二人の距離は義理、同い年の兄妹とは思えないほどに近い。見る人が見れば、先程の朝の一幕だってカップルのようにも見えるだろう。
「早く起きてね。私の料理が食べれないとか言わせないから」
「おう、ちょっとまっててな。着替えてから行くから」
「うん、それじゃあ先に下にいるね――――その前に」
エミリは、未だに横になっている暁斗の顔へ近づき、一瞬だけ頬へ唇を付けた。
「…
いきなりの頬へキスを落とされた暁斗。少しだけ頬を赤くして部屋を出ていったエミリを見送った後に、ゆっくりとベッドから立ち上がる。
「んんっ……はぁ~~」
ググッ!と伸びをする。カーテンを開けて、窓を開けて朝一番の風を肌で感じる。
「いやぁ……相変わらずのスキンシップだなぁ」
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作者はドイツ語を習っていないため、全てGoogle先生に聞いています。ご了承ください。
P.S
タイトルを変えました。やはりなんか違うような気がしましたので
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