第四十四話 最終決戦!
アルエディー等が異世界で破壊神と戦いを初めて頃、古代遺跡内で戦っていた者達は?
「これで終わりにするっ!セイヤァーーーーーーーッ」
ファーティルの国王アレフはティターンをまるで自分の体の一部のように扱いホビィーに止めを刺そうとした。
「私もここまでか・・・。だが、ケイオシスはすでに復活した。総ては完遂した悔いは無い・・・。後は新たな世界の誕生後の私自身の転生を待つのみ・・・」
禁術士ホビィーは口から血を吐き出し、傷だらけの身体を立ち起こして今まで戦っていたアレフに最後の力を振り絞ってそう言った。
「なぜ、そうまでしてお前たちはケイオシスを復活させようとした」
「逝く前に少しぐらいは教えてやってもよいか・・・・・・、太古の昔、我々の世界にも神々はいた。そして、我々の祖先を生み出し、幾千幾万年にわたって他種族同士で争わせ、多くの血を母星の地表に流させたのだ・・・・・・・・・・・・。そして、最後に創造主の神々は我々の存在は不完全だと言い放つと我々の星に生きるもの総てを見捨て去ってしまった。神々が去った後も争いは留まる事も無く延々と続き荒廃する一方だった。だから・・・だから、その世界を根本から変えたくて、総てを破壊し、また新しいから始めようと・・・・・・・・・・・・・・そ・・・・し・・・て・・われ・・ら・・・は・・・お・・・まえた・・・ちの・・そせんが・・・・ふういんし・・たとい・・う・・・ケイオシス・・・を・・・・グハッ」
ホビィーは最後まで言い切れないまま大量に吐血してその場に崩れ落ちて逝った。
「彼等の世界が神々から見捨てられてからと言って我々の世界を巻き込んだと言うのか・・・・・・、その気持ち分からなくも無いが・・・矢張り許せる事ではない」
アレフは剣についた血糊を綺麗に拭き取り、他の仲間たちの所へ駆け寄って行った。
† † †
「クヲォーーーーーーっ!まだだっ、まだ殺られる訳には行かないんだっ」
アルエディーは再び、気絶から目を覚まし、アルマに立ち向かって行こうとした。そして、その場から動こうとした時に、
「そうだ私達は負けるわけには行かない・・・、助けに来たぞ!我が友アルエディーよ」
「アレフ?どうしてお前が???何でセフェーナ姫までそれにみんなっ!!」
声のした方を振り向くとそこにはアレフやセフィーナそして多くの仲間達が助っ人に駆けつけて来たのである。ファーティルの新国王アレフ、そして、その妹のセフィーナ、竜機隊隊長イクシオスとその八人隊員達が新型のドラグゥーンに乗って、天騎馬隊のミルフィーユと彼女に従う十五人の女性騎士、王宮大魔導師アルテミス、緋龍侯ルティアとその娘のルナ、青龍侯のルデラーが。それに羅秦帝国からきた拳法と言う技を使う李蘭玲が、日天からの流浪の剣客氷室雷牙と忍の霧姫。更にそ探索探知器けではない。メイネス帝国の新皇帝となったイグナートとその妹で大元帥に昇格したウィストクルス(ウィスナ)。彼女に仕える三将軍―天雷将軍オスティー、炎獄将軍カティア、光聖将軍のクリス。故ヨシャの下にいた二人の将軍、炎獄将軍カティアと水星将軍コースティア。それと両国の精鋭兵五百人が次元の穴を通り、今まで戦っていた六人に加勢に来たのだった。アルエディーは彼等の登場に、彼女等の助勢に胸が一杯になる。
「アルエディー、最後の決着を付けに行こう」
「アルエディー様、私一人の力では大してお助け出来ませんがこ探索探知器けの皆様がいれば」
「ケイオシスを再び封印し、我が国はそれを汚名の返上としよう」
「アル、一緒に戦わせてもらう」
「みんな、有難う」
その騎士はたぎる闘志を大剣に伝え破壊の限りを尽くすアルマ向けた。
「アスターよ・・・、どの程度戦力を集めようと我が前では何の意味も無い」
「そのアスターの集まった力を見せてやる今度こそ負けないっ!!」
その騎士はその場所から猛突進でアルマの所に向かって行く。そして、それに続くように他の戦士達も手に持つ武器を構え攻撃へと参加した。
「〈こ探索探知器けの大人数、でも勝てるでしょうか・・・でも頑張らなければなりませんね。何となくですがこの世界の精霊に似た力の流れのようなものを理解しました。その力をまだ残っている精霊の力と併用して利用して見ましょう〉
レザードのその言葉によりアルマの一帯にこの世界の最も小さい元素が集約してゆく。アルマがいる場所の空間密度が飽和状態に近づくとその集まった元素は徐々に融合を開始した。そして、それが連鎖的に反応するとその場所で一気に巨大な核融合爆発を巻き起こした。
その爆発が発生する前にその威力に気付いたレザードの母親アルテミスは素早く転送魔法を唱え、その爆発範囲の及ばない所まで全員を移動させた。その後、彼女は単体で転送し息子の場所まで向かうと、
「レザード、貴方いったい何を考えているのっ!!味方まで巻き込むつもり」
「アハハハハッ、初めての魔法でしたのでその威力の制御が」
「笑い事ではないのよ。はぁ~~~、私が直ぐに気付いたからよかったものの。貴方の育て方間違えたかしら」
「そうかもしれませんねぇ。でも大丈夫ですよ私もアルティアも母さんの子であることは間違いありませんから」
「何その自信に満ちた表情と意味不明な言葉は?」
レザードは指である方角を指した。そこを見上げるとアルティアがすでに溢れんばかりの魔力を放出させ大魔法の詠唱を始め様としていた。アルティアは兄のレザードに魔法の威力、凄さに刺激されて周りなどに目もくれず詠唱を開始し始めた。何かに固執すると周りが見えなくなると言うアルテミスの血は確りと二人の子供にも流れていたのだ。
「大気にあまねく多くの精霊たちよ、その手と手を取り合い、汝ら互いに高めし極限の力我らあだなす敵に降り注がん」
彼女は詠唱後に周囲全体に魔力を放出した。するとこの世界の大気に存在する原子の電荷の陽極と陰極が天と地とに分かれ広範囲の超高熱電離融解状態を創り出した。
「アルティアっそんなに無作為に魔法を唱えないでっ!」
だが、しかし、母親の言葉は娘には届かず手遅探索探知器った。
「プラズマサンダァあぁぁアッァァァァァァッァァァーーーッ!!!!!!!」
アルティアの声と呼応する様に蒼白い輝きを放ちながら地は天に向かって天は地に向かって物凄い音を響かせ数え切れないほどの光りの流れがまだ先ほどレザードの魔法で起こった爆発の煙で包まれたアルマとその周辺を襲った。二人の魔法を見た者達はその凄まじい威力に身震いする。
煙に包まれたのではアルマの様子を確認出来ないと知ったアルテミスは魔法で突風を吹かせアルマの周囲を取り巻く黒い煙を脱ぎ払った。そして、そのアルマの様子を見た総ての者はその状態に驚愕する。身に着けていた鎧はボロボロになっていたが破壊神の身体はくすんでいる程度で傷を負っている様子ではなかったのだ。そして、その崩れかけた漆黒の鎧もアルマの発する言葉で直ぐに自己修復して行った。
「怯むなッ、回復が間に合わないほど攻撃を続けロッ!!」
「ヤァアッァァッァァアァッ」
「この程度で脅えるな、かかれぇぇぇぇぇえええぇっ!」
「ヲォおぉぉぉぉおおぉおっ」
メイネス帝国、ファーティル王国、その二人の王の激励に戦士達は己を奮い立たせ多勢でアルマに向かって行った。アルマからかなり離れたところで様子を伺いながら精神統一を図っていた雷牙は迅速の速さで破壊神の下へ走ってゆく。
「破壊神めっ!拙者の剣と魂の雄たけびを聞けっ‼ソリャァーーーーーーーー、
雷牙は左手に陸奥守、右手に和泉守を握り二刀流で彼の秘奥義を繰り出した。彼の妹である霧姫は別の場所で二本の広げた扇を持ち、舞を舞っていた。その舞が終わると彼女に炎の龍神が舞い降り彼女を包む。
「行きまする。風雅流忍術奥義、神龍炎舞」
炎の龍神を纏った霧姫はそのほとばしる力をもってしてアルマに挑みかかって行く。破壊神に最も近い場所で仙道の力を極限まで高めていた蘭玲のその仙道の力が頂点に達しようとした。
「この技に賭けるあるよ。料理の材料になっちゃえある。究極っーーーーーー仙滅乱舞っっ」
仙道で練られた闘気が彼女の両手両足に集中した強固なる拳と蹴りをアルマに浴びせかかった。
「天に遍く星々よ我が願いに応えてここへ降り注ぎ、彼のモノに悠久なる安息を与え給え・・・・・・・・・・」
ファーティルの王女セフィーナは最後に魔法の命中率を高めるため綿密に魔力を一箇所に収束させる。
「***********************(セラフィカル・スター)」
どこかの宇宙からこの星の大気を貫いて無数の拳大の隕石がアルマに向かって降り注いで行った。
「お願いでこれ以上の破壊をもたらさないでください。ここに光と闇の精霊のご加護がありますように・・・・・・・*********、***********。*****************************、******************、滅せよ******(ジハド)」
セレナは始めて使う魔法の詠唱を失敗する事無く終え最後に力を込めアルマに向かって魔法の名を叫んだ。
「我が全身全霊を込めた一撃受けてみろっ!エターナル・ディザスター」
ウィスナはトリニティアの持つ精霊の力を完全解放し今まで誰にも見せた事の無い秘剣の技をアルマに向かって放つため駆け出し大きく天に飛び上がった。
各々が自らの持てる最大の力を引き出し、猛威を振るう破壊神アルマに向かって攻撃して行く。誰もがどんなに倒されその度に土を舐めさせられようとも何度でも立ち上がり、力尽きる限りアルマに挑んで行く。
† † †
だが、しかし、どんなにその場にいる者達が力を合わせ、戦おうともアルマに大きな傷を負わすことは出来なかった。そして今は殆どの者が瓦礫の上に体を打ちつけ傷つき倒れていった。
「うくっ、うぅぅぅーーーー、はぁ、はあ、はぁ・・・・」
セレナは傷だらけの体を懸命に杖で支え立ち上げる。彼女の瞳に諦めは無い。
「お願いアルマ様・・・、これ以上アル様をここにいる人達を、そして、全てのモノを傷つけないでっ・・・・・・・。お願いッ、女神ルシリア様。私にあなたのご慈悲をっ!!」
セレナは身体に走る痛みに耐えながら両手を組んで天に祈りを捧げた。すると彼女の嵌めていた女神から渡された指輪が粉々に砕け散り、彼女を包み込んだ。
「えっっ??一体何ナノこの力は・・・・・・・」
セレナの心の中に何かの意識が入り込んできた。そして彼女は彼女の存在意義を知る。
「そうなのですね・・・わかりましたわ。アルマ、今はあなたの目覚めを誰も望んではいません。その力を振るうのをやめ今一度お眠りください」
セレナの身体が暖かな光が包む。そして、彼女はゆっくりと天に上昇し内に秘める光の力を解放した。
「うぅううぅっ・・・、この光は・・・・・・、この力は・・・・・・・・・・汝は?ウヲオォーーーーーーーーーーーー、我が力の結界がぁあぁぁっぁあぁぁあっぁっ!」
セレナが放った光を浴びたアルマは今までその神を覆っていた※位相次元の防護壁を拭い去った。
アルマは堅牢な鎧の下に全ての力を受け流すその壁を纏っていたため今まで一切の損傷を負わなかったのだ。だが今それが消え去った事により破壊神のその強さの半分を失った事になる。
※全ての力を他の位相に受け流す絶対防御壁、別名、神の領域
~ ~ ~
「うっ、うっうううぅぅぅぅーーーうはぁ・・・グッ・・・ガハァ~、ハァー」
満身創痍、瞼の上から流れる血がアルエディーの視界を奪う。その騎士は全身を縛り付ける痛みを必死に耐え、歯を食いしばり、その身体を地面から起き上げ様としていた。だが、彼の思うようには行かない。
『カツンッ!?』
地面から立ち上がろうとした時に彼の足は何かを蹴りつけた。アルエディーは軋む身体に活を入れ今一度しゃがみ込み手探りでその蹴り飛ばした物を探した。それから、彼は大剣を持っていない右手でそれを手に取る。それを握った瞬間、アルエディーに電撃のような衝撃が走った。だが、しかし、それは痛みではない逆に心地よいものだった。そして、再び彼に闘志が湧き上がってきたのだ。アルエディーが今握り締めたのは彼が背中に背負ったままだった聖剣エクスペリオンだった。彼は今までか彼の愛着のある彼専用の剣だけで戦っていてその存在を忘却の彼方にしていた。
「ははっ、あっはっはっ、せっかく女神様に借りていたこの剣の事を忘れていた様だ。俺って駄目な騎士だな・・・。よしっ、この剣の一撃に賭ける」
彼は聖剣を頭上に掲げ瞼を閉じ戦いに参加した者たちに呼びかけた。
〈女神ルシリアから授かったこの聖剣で全てを断ち切る。みんな俺に力を貸してくれっ!〉
〈アル、必ず私の期待に答えよ〉
〈アルエディー様、わたくし達の、皆様の未来のために〉
〈貴公に我らが世界の願いを託す。頼みました〉
〈アル、私の願いと君の願いは一緒はずだ。だから、その願い必ずかなえて・・・〉
〈アルエディー様、私は信じております。必ず勝つと・・・、わたくしは貴方を信じています〉
〈隊長殿ぉーーーーー、我々は隊長殿を信じておりますっ!戦いの後はパぁーーーーーッと飲みましょう隊長のお金で!〉
〈頑張れアル兄ッ、絶対勝ってねっ!あっそうだ!?これが片付いたら一緒にどこかへ遊びに行こぉーーーニャハッハ・・・、ほらあんたたちも声援を送りなさい〉
〈プラチナです。一人に全てを任せてしまうのは酷な事ですが今はアルエディー千騎長だけが頼りなのです必勝!〉
〈やっと切り札を出しましたね・・・、さっさと片付けちゃってください。そろそろこの戦いも飽きてきましたハッハッハッハ・・・信頼していますよ〉
〈思いの力を・・・・・・・、アルエディー様、頑張ってくださいね〉
〈ウォード様の子である貴方なら出来るはず期待していますよ〉
〈おらっ、何ちんたらやってんだぁっ!!俺と戦ったときのように一発で決めちまえっ‼〉
〈あんた強いんだろう?そうだよ早くおしまいにしちゃいな〉
〈これで最後なのですね・・・僕の力を君に・・・・・〉
〈はうぅ~~~、おなかぺこぺこあるよ限界あるアルさん早く決着つけて食事にしようあるよ〉
〈アルエディー殿、この戦いの後一度拙者と手合わせをしてもらいたいで御座る・・・、ご武運願うで御座る〉
〈アルエディー殿に毘沙の加護がありまするように・・・〉
〈盟友よ、必ず勝つのだアルエディー、君になら出来るはず〉
〈アルエディー、今私は祈ることしか出来ません。貴方に全てを託します〉
〈せっかく新型ももう駄目だ、後はお前に任せるぜアルエディー、ほらお前たちも・・・・〉
〈千騎長殿のここできっちり片をつけてくださいその後は我々と一杯やりましょう〉
〈ファーティルの騎士殿、私たちの全ては貴殿に託しました。私達の思いの全てをあの破壊神に・・・・〉
〈我らが国の最高の騎士アルエディー様、貴方に出来ないことは無いはず。我らの思いを・・・〉
その場で戦っていた者達の全ての思いがアルエディーの持つ聖剣に伝わってくる。しかし、そ探索探知器けではない。その騎士の言葉は次元を越え彼等の住む世界の人々にも伝わっていた。そして、その思いの総てが聖剣エクスペリオンに蓄積されて行くのだった。
集積された力が頂点に達するとアルエディーの持っていた大剣が彼の左腕が自然に上へと動き出し、聖剣と大剣は彼の手から離れ空中でその二つの剣が重なり合う。そして、一振りの光り輝く別の形の剣へと姿を変えた。
アルエディーはその剣の柄を無言で掴み取り、一度瞳を閉じカッと目を見開く。それから、その場で今彼の出来る最大限の力を振り絞りアルマの方へと走って行く。そして、走る速さの頂点に達した所で大きく宙へと跳躍した。
「アルマ、人々の思いをしれっ!神技ラグナッ・ブレぇええぇぇえクゥーーーーーッ」
破壊神はその一撃を上段の両腕とエイギスの楯で防ごうとした。だが、その腕を断ち切り、エイギスの楯を素通りしてアルエディーの持つ剣は破壊神の額に深々と突き刺さった。
「ウオヲガァオォヲォォォオオオオォォオォオォオッ!!!!!!!!!!!!」
アルマの壮絶な断末魔がその世界全体に轟き響いた。その絶叫は今までその世界を覆い尽くしていたどす黒い雲を全て消し去ってしまう程のものだった。そして、その世界に何年ぶりかに陽の光が射し、勝利者達を照らす。それから、断末魔を上げた力尽きそうなアルマの身体は徐々に小さくなりやがて初めてアルエディー達が会った少年の姿に戻っていた。額に刺したはずの剣は今アルマの胸を貫いていた。
「ゼェーーーッ、ゼェーーッ、ゼェッー」
アルマの口から血ではなく光のような物が低い吐息と共に漏れていた。剣の突き刺さった部分にも血は流れていない。その少年の姿に戻ったアルマは胸に突き刺さっている剣を抜きアルエディーの方へ投げる。その剣を抜いても矢張り血ではなく光が漏れているだけだった。
「ゼェーゼェーーー、ハァー、ハァー・・・・・・、汝ら・・・、よく我に勝った・・・・・、さぁ早く我を封印・・・・もしくは消滅させよ・・・・・・・、何をしている早く我を封印するのだ・・・・・・・・・ければ・・・・・・、この程度の傷、すぐにでも回復するであろう・・・・。何をぐずぐずしているのだ・・・。哀れむ、必要などない」
少年の姿のアルマとアルエディーが対面しているとイーザーとディアナが魔力のまだ残っている者たちを連れやってきた。
「よくやった。さすがは私の盟友・・・・・・、封印を始める。ここからは私やこの者達の仕事だ。アル、下がって休んでいるがよい」
「その封印・・・、いやなんでも無い・・・・・・俺もここで見ている」
「別にかまわないが。よしっ、ディアナ、始めるぞ。魔抑装飾をはずせ魔力を開放しろ」
「ハイッ、イーザーお兄様・・・・、皆様の魔力もお貸しください」
魔神イーザー・アークフェイドを筆頭に封印の儀式が始まった。
「やはり・・・、このたびは我の真なる目覚めではなかったと言うことか・・・・・・。聞け、汝らよ。今は汝らの望みどおり眠りに就こうとしよう・・・・・。世の意志が真に我を望めば、我、自ら封印を破りその力を揮う・・・。それまで、しばしの別探索探知器。悠久の別れを望むのならば・・・・・・・、汝らの手で我を必要としない世に導け・・・・、もしくは我と対なる者を・・・フッ」
最後アルマは何を言おうとしたのか?封印の完了をもって破壊神の意識が消え去った。魔剣ディハードにアルマの力を、女神の杖にその神の精神を、虹色の宝玉にその魂を、そして新たな封印として聖剣エクスペリオンに神の器である身体を封じたのだ。
「アル兄っ、大変!僕らの通ってきた穴が塞ぎ始めたよっ。早く戻ろう」
アルエディーの従妹ミルフィーユは大慌てで天馬に乗ってそれを報せて来た。
「そうか・・・・、急ごう・・・。よぉおおおぉっしっ、みんな帰るぞっ!」
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