【episode4-春の輪】


入学式。


クラス分けの用紙を見上げながら沙楽さらは目を丸くしていた。




こんなことって…あるの?




彼の名前が上、そのすぐ下に自分の名前がある。




気まずい思いを抱えながら出席番号の振られたパイプ椅子に近づいていくと魁人かいとの隣席に着席する。


沙楽にチラッと視線を向けると、魁人は俳優のように美しい唇を歪め静かに微笑んだ。

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