12. 愛憎

貴方のことなら、殺してあげよう

真綿で首を絞めるように

少しだけ苦しい方がいいでしょう


貴方のことなら殺してあげよう

それを、貴方が望むなら

貴方と共有すべき感情はないの


恐怖だったに違いない

否定するほど間違ってはいない

幸福を願えば願うほど

きっと貴方は悲しくなる


愛しい一瞬があれば、

憎い一日もある

それでも、一緒にいた

愛してるって、そういうことでしょう

憎んでるって、そういうことでしょう


貴方のことなら殺してあげよう

憎まれるくらいなら

忘れられたかったけれど

きっと貴方にはできないから

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る