第54話 は?友達?嘘つけ!
テーブルの上には無造作に
置かれたままの携帯
美奈が来ないと思っていたのか?
フッと携帯を掴もうとした時
ピコンピコン
「明日、合わない。」
LINEのサブ画面が表示された。
(会わないって、何?
・・・何?)
美奈は一郎太の本気の浮気を疑い
始めていた。
ラインのサブ画面上に浮かんだ
文字は?女からの誘い?
眠って疲れている一朗太は酒臭く
汚く、浮気していた痕跡はない。
次の日
美奈が喜代さんに伝授された
ビーフシチューと、パンを焼いてい
ると一朗太が起きてきた。
「おはよー!昨日楽しかったか
︎︎ ⤴︎︎💢?コノヤロウー」
つい、つつけんどんな言い回し
になる。
「うん。まあな。普通。オッ」
携帯の点滅に気づいた一朗太は操作
しながら風呂場へと消えた。
その日はモンモンとしたまま
夜を迎えた。
眠れるわけもなく早めに
就寝したふりをして一朗太が、
眠りにつくのを
辛抱強ーーく待った。
今日は一郎太は誘って来ない。
益々怪しい。
夜中2時、一朗太の寝息を
確かめてスマ○をいじる。
然もロックされている。
色々やったが開かない。
ロックしてある時点で、怪しい
粋を超えているんだよね。
美奈は根性丸出しでロック解除に
没頭する。
セダ○のナンバー?
経のナンバー
誕生日、美奈の誕生日
あれこれ、あれこれ試してみる。
そのとき、一朗太が呟いた。
美奈、美奈…
ん?…
四桁、3737…あい‥た。
わっかりやす~!!
ゲームをクリアしたような、難しい
問題が解けたようなガツッポーズで、一人変なテンションで、
盛り上がる。
同級会の日も、二人は
ラインのやり取りをしていた。
「会いたかった、一郎太
まだ独身?」
「うん。まあな独身だよ。」
(偉そうに何だよ。
何が“まあな”だ!
離婚歴有るって
言ってみろよ。)
-᷅_-᷄ イライラ
「よかった。」
(よかった!! のかよ)
「俺も会いたかったよ。
元気だったか?」
(ああっ、なんだとぉ~!!
会いたかったのか!!
一郎太のヤロウ)
後は普通のやり取り。
ずっと飛ばすと、美奈がみた
あのライン。
「明日、合わない。
ご飯いかない?
ご飯だけじゃなく
ても・・・私はいいのよ。
一郎太さえ良かったら昔みたいにね。」
ハ!!ゴクッ
「わかった。
何時、俺は6時なら
大丈夫だけど
そっちはどう?」
(マ、マジいくのか?)
「私?勿論いいよ。
じゃあ6時、
駅前のバス亭にいるか
ら、ご馳走してね。」
(えー!!ご飯だけじゃないんだろ?。
何!この女!
一朗太も何なのよー)
「分かった!美音の好きな
神戸午のステーキだな!!」
(ウワッ!!ステーキ?
だって…。味道楽じゃ
ないのかよ。🍜)
「嬉しい。
覚えてたんだ。」
「好きな子の好物くらい
覚えてるさ!。」
(は!!だった子じゃなく
現在進行形?好きな子ってか?)
まじかぁい。
どうすんのかい。
頭をガンと
ぶっ飛ばされたような衝撃。
二人が恋人だった事は分かった。
又恋人に戻りたそうな事も
この文面から読み取れた。
ハァーガックリ
一朗太約束したよね。
女の人と二人っきりでは
合わないって。
左手の指輪も捨てれる程
好き‥なんだ?。
彼の引出しを、
あけて指輪を握りしめた。
明日彼が指輪を
はめて行かなかったら
其処で別れよう。
もう、意味無い。
美奈は今度こそ別れるかは、
一郎太の出方次第で決めよう
と思った。
朝からいつも、
求めて来るのに今日は
求めて来ない。
彼女に操をたてているのだろうか?
彼女の為に取って置く気か?
精力もDNAも・・・
なんかバカみたいじゃね?
夕方6時までは普通に過ごそう。
最後の日に、なるのかもだから。
美奈は決心を深める。
一朗太は指輪を外したことを
忘れてるのか?
故意なのか?
指輪は左手には戻ってないし
左側の引き出しにブチ込まれて
いた指輪。なんなん!!ムカツク
もうどうでもいいけど、
昼はお好み焼きにした。
一朗太は
「美奈頑張ったな!
凄く旨いよ。」
上から目線の褒め言葉も嬉しく
無い。
「そっかなぁ!!
夜は喜代さんから 神戸午の
焼き方習うんだ。
夜はステーキだよ。
神戸牛の‼」
一朗太の様子を伺いながら
当てつけるように言ったけど彼は
普通だった。
「私ィ~お肉好きなんだ
たのっしみぃ~」
コウベキュウ
コウベキュウ
コウベキュウ~❤っとお~
美奈は、お好み焼きをパク
ニッコリ‼ 一郎太の顔を覗きこみ
ながら様子を見た。
暫く考えた様な表情をした彼は…
箸を置き思い出したように謝って
きた。
「ああ、ゴメン。言い忘れてたん
だけど、友達と飯行くんだよ。
だからゴメン!
俺はいいから楽しみなら美奈の
分だけ焼いたらいいよ。」
すまなそうに頭をかいて又
謝ってきた。
「ええーっ、ダメダメ!
行っちゃだめ。
美奈と食べて、
今日は一朗太といたいの!絶対
行っちゃ駄目!」
ダメダメダメ‼
「美奈、付き合いってあるんだし
結婚したらしょっちゆうかもだぞ
なれとかないと…。」
しょっちゅう?
罪の意識も無いのかお好み焼きを
食べながら美奈に説教かましてくる。
「しょっちゅう…なの?
しょつちゅう、会うの?」
「あ、ああ、うん、
そんな日もあるかもな!!」
重たい空気がながれた。
ハッとしたように
一郎太は御機嫌取をとる
弾んだ声を出して
「じやあ、美奈が欲しかった
服買いにいこうか?
映画がいい?
5時までなら何でも付き合う。」
(子供じゃないんだからもっと
気の利いたことを言ってよ。)
シラー
じゃ、じゃぁ~
「DVDでもみるか?
それともスイーツでも食べに
いこうか?」
シラー
「どーしたら機嫌直るんだよ
仕方ないだろ。」
一郎太も頭に来たのか不貞腐れ
ながら箸を(_💢òωó)_バァン
と置いた。
美奈はプーッと膨れながら
「いくの?どーしても」
一郎太も気分を害したのか
「どーでもよくない。
久しぶりに会った友達と
一回の飯ぐらい!!」
「じゃあ、私ご飯いらなあい。
一朗太が帰るまで美奈は、
ゴハン食べない! 」
プイツ
美奈も箸をバババーンと
テーブルに叩き付けた。
「勝手にしろ!!」
一郎太もムカつきながら美奈を
みた。
フンッ!!
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