② 碧風の過去2

??:「私の名前はね、新條絢香しんじょうあやかだよっ!」


それは、紛れもない…小学二年生の時に自殺した友達の、

双子の妹の…名前だった。


碧風:「ぇ……」

わからなかった。どうして、私が殺した同然の子の妹が

私に関わるの?

絢香:「なんでさ、過去ばっか見てるの?」

碧風:「っ!」

絢香:「大丈夫だよ。もう…

   碧風はもう人を傷つけないよ」

碧風:「、、、。……わかった。」

絢香:「うん!」


励ましてくれたことが嬉しくて、

喋れたことが嬉しくて、

楽しかった。


ただ、数日後……

絢香は、不慮の交通事故で

亡くなってしまった。


(もうダメ。二人の命もある。あの雲を探すんだ。

 励ましてくれたんだ。もう、喋らないことは止める。

 でも、でも……)


碧風は、悩んで悩んで…

心を閉ざすことにした。


『カンジョウ』を



捨てた。


それから毎日、あの日見た雲を探している。

まだ見つかってないけれど、

あの二人は…双子の姉妹は、

碧風の

『感情』だから。


きっと、ゲンジツセカイで見つけることができるよ。

碧風の『感情』『カンジョウ』

あの雲は、あなたの上にあるよ……


碧風の過去 完

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