② 苦手なカンジョウ

保健室

先生:「…大丈夫ですか?」

愛瞳:「はい。大分」

(紅風が苦手の発作なんて、口が裂けても言えないよ。)

碧風:「よかった。」

愛瞳は、紅風がとても苦手なのだ。いや。

心は仲良くなりたいと思っているが、体が全く言う事を聞かないのだ。

もやもやした気持ちがいつも愛瞳に押しかかってくる。

(きっと…仲良くしたいんだろうな。可哀想だな…。…っ!)


??:「オマエ。今、カンジョウを持ったな?」

碧風:「え……」

??:「オマエは、ずっとカンジョウを持たないで生きてきた。ツマリ、この瞬間。たった今。オマエのココロのセンサーが、乱れた。ということだ。」

碧風:「はあ。いまいち理解ができない…」

??:「オマエを、没収させてもらう。……ようこそ。ゲンジツセカイへ」


そう。ここからなのだ。ここから、全ての物語が始まる。


愛瞳:「碧風?」

碧風:「あ、ごめん」

愛瞳:「……キャラ変わった?一瞬で。まさか」

(コイツ、ナカナカシブトイナ…)

焦ったキモチが広がる。


碧風:「たす、けて……。」

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