サラリーマンの戦い

@katansikaneko

第1話 左の鼻の穴の縁

僕は去年仕事を辞め、最近就職に成功した

22歳の普通の会社員だ。

就職したのは2.3週間前なので、今は鉄板を

叩く簡単な仕事をしている。

今日もいつもと同じようにだりいなぁと

思いながら鉄板を大切な人でも殺されたんかというぐらい叩きまくっていた。

結構ストレスを発散できて、楽しい。


鉄板を叩いていると左の鼻の穴の縁に

違和感を感じた。

あ、これはと軍手を外し、左の鼻の穴の縁に指を伸ばす。

そう、鼻くそがついていたのだ!

最近何故かよく、左の鼻の穴の縁に

鼻くそがついている。

とった鼻くそをざまぁみろwww

と床に捨てる。

何事も無かったかのように、鉄板を

叩く。叩く。叩く。


それから10分が経とうとした時、また左の

鼻の穴の縁に違和感を感じる。

また、鼻くそか…

いつものように軍手を外し、指を伸ばす。

ん?…ない?鼻くそがない?

なに!?なんで!?5回ぐらい取ろうと

してみる。

ここで目の前にいる女性から見られている

気がしたので、ほっぺたがかゆい振り

をしてやりすごす。


マスクをつけ、一旦冷静に考えてみる。

なんで鼻くそとれんの!?は?なんで?

俺の脳裏にひとつの疑惑が思い浮かぶ

これは……まさか……超激レア星7の

透明鼻くそか!?!?

おれは超高難度の緊急クエスト

「レフトノーズホール洞窟に存在する

透明鼻くその入手」に挑戦することにした。


いざ、出陣。

マスクをおろし、指を

レフトノーズホール洞窟に突入させる。

いない、いない、いない!!!!

何度探しても透明鼻くそがいない!!

透明鼻くそを探すこと約2分、もう諦めよう

そう思いレフトノーズホール洞窟から

脱出し、マスクをつけた。

その刹那、俺の脳裏にもうひとつの疑惑が

浮かびあがる。


まさか……こんなところで……

まさか…な?……いや、絶対そうだ

魔王ハナゲーンなのか!?

すぐに確かめに、指を

レフトノーズホール洞窟に突入させる。

………ハナゲーンだ、これは

魔王ハナゲーンだ!!!

透明鼻くそではなく、魔王ハナゲーンが

レフトノーズホール洞窟に

巣を作って居たのだ!!


それもこのハナゲーンは俺が見た中で

間違いなく最大級。

……倒せるのか??

いや、やるしかない!

俺はそう思った。

覚悟を決め、マスクを上げ、誰にも見られないように、上司に

「腹が痛いので、トイレに行ってきます。」

そう吐き捨て、約徒歩10秒の御手洗に

向かう、魔王退治に向け

歩を進めるその姿は

間違いなく伝説の勇者ヒトサシユビーン

のような風格を醸し出していたと思う。


御手洗に到着し、緊急クエスト

「魔王ハナゲーンの討伐」

を開始する。

まずは、ハナゲーンの全貌を見てみる。

…ながい、ながすぎる!!!

想像の1.5倍は長い、正直怖かった。

だが、ここまで来た以上やるしかない!


ところがどっこい、これは緊急クエスト

ハナゲーンカッターなど、会社に

持ってきているはずも無く、おれは双指で

戦うことを決めた。

いざ勝負。

ハナゲーンを掴み、脈々と根付いた

ハナゲーンを引っ張りぬこうとしてみる

痛すぎる。

さすがハナゲーン、涙が出るほどダメージを

喰らう。

涙が止まらない、心がめげそうに

なったとき、心の中のリトル俺が言った!!

負けないで!!!!!!

俺は渾身の力を込め、ハナゲーンを

引っ張る。


ポン!!!!!!


抜けた!!!!!


彼はなんと会社での魔王ハナゲーン退治に

成功したのだ!!

ハナゲーンの素の姿を見た彼は驚愕する。

なんと、2cmに迫ろうか迫ろうかと

言うほど、長いハナゲーンだったのだ!!



魔王退治に成功した彼は、勇者の顔を

していた。

魔王ハナゲーンを撃退し、彼は御手洗をあとにする。

勝ち誇った顔で上司に

ただいま帰ってきました!!!と報告。


再び彼は鉄板を叩くのであった。


第1話 左の鼻の穴の縁 〜完〜


⚠️この物語はノンフィクションです

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