メイ・ディセンバー ラブ
しまおか
プロローグ
「あの人は絶対渡さない。幸せにできるのは自分しかいない」
目の前にいる相手も自らと同じく長期に渡り、年齢差のある異性を愛し続けて来た。それ故邪魔なのだ。
このままでは、どう考えてもあの人の心が満たされると思えない。
二人の進む先に、明るい未来など全く見えなかったからだ。苦しく悲しい生活が待っているとしか、想像できなかった。
自分より間違いなく幸福に出来る相手なら、諦めもついただろう。最も大切なのは、あの人の気持ちとその将来だ。別の相手と一緒になる事が運命ならば、応援することも
しかしそうでない限り、諦める事など出来なかった。絶対あの人にとって
その行為を無にしようと立ちはだかるなら、決して許しはしない。目と鼻の先にいる相手が自分より優っているなんて、間違っても認められなかった。
その為覚悟を決めた。手を伸ばせば、届く距離にいる。そこでじっと見つめた。やがてタイミングを見計らい、拳を振り上げたのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます