第2話中学時代

中学になると、近所の一級上の人にイワナを採りに行こうと誘われた。

立谷沢川とは反対の西山の麓にある1,5キロ程の田圃の用水路の幅2メートルの沢。

イワナはカジカと違って利口で素早い。

捕まらないかもと私が言ったら、居れば絶対取れると先輩は言う。

お前は5メートル程下流で竹を弓状にして網で編んだ物を持って居るだけと言う。

半人工的な関では有るが、底は玉石がおおい。

手前は田圃の畔でやま側は自然の雑木。

地元では永い沢と書いてナガサワとよんでいた。

果たしてこんな所にイワナが居るかの半信半疑の気持ちで関をふさぐように網を仕掛けた。

先輩はクワを小さくしたようなカナ杓子で上流から魚を追い込む。

暫くすると網に何か当たった感じが有る。

当たっても直ぐに上げないでと言われていた。

イワナは直ぐに上流に逃げる。

先輩はそれを逃がさない様に追い込む。

網の近くまで追い込んで上げろと言った。

網を挙げてびっくり。

50センチ位のイワナ2匹と小さな雑魚が入って居た。

結局初日の成果はイワナ5匹と雑魚数十匹。

家の人達も大喜び。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る