01【ブラックコメディ】永遠に美しく
いつまでも若く、美しくありたい。そう思うのって当たり前よね?
【ざっくりしまくった作品概要】
ジャンル:ブラックコメディ
監督:ロバート・ゼメギス
出演:メリル・ストリープ/ゴールディ・ホーン/ブルース・ウィリス他
公開:1992年/アメリカ
上映時間:104分
視聴可能サービス:Netflix/Amazon Prime Video/U-Next(2023年3月現在)
【何となくな感じのあらすじ】
確かに彼女はとても人気で一斉を風靡した女優だ。だが、今は落ち目を迎えてしまっている。
そんなマデリーン(メリル・ストリープ)の元に、旧友であるヘレン(ゴールディ・ホーン)が訪れ、有名な美容外科医であるアーネスト(ブルース・ウィリス)と婚約したと自慢してきた。
だが、アーネスト自身は一目見たときからマデリーンの虜で、ヘレンを裏切りマデリーンと結婚してしまう。失意のヘレンは激太りの後病院送りになるのだが、7年後に再会したヘレンは、50代という年齢からは想像出来ないほど若々しく、美しくなっていた。
【どんな印象だった?】
女の嫉妬と美に対する執着は怖い!
ただ、ブラックユーモア混じりのコメディなので、全体的にクスクスと笑ってしまうおかしさもある。
個人差はあるだろうけどね!
【ネタバレ配慮無しの感想】
結局みんな自分の事ばっかり可愛くて、相手のことは一切どうでも良いんだな!
っていうのが素直な感想。
それはさておき。
友人関係だったはずのマデリーンとヘレンは、お互いがお互いに対して燃やす対抗意識で、大分感覚がねじ曲がっている。
友人というよりはライバルというか……ただ、マウントの取り合いをしているだけというか。
そんな彼女達にとってアーネストは都合の良い道具であり、一種のトロフィーみたいなものなのかもしれない。そんなアーネストという整形外科医を取り合っている様は実に滑稽だ。
そしてもう一つ、彼女達が強い執着を見せるのは、自身の美貌に対しての感覚。
美しさが見た目の部分だけに特化してるので、外側が綺麗なら何でも良いみたいな感じのマデリーンとヘレンの行動は、やはりどこかずれていると感じてしまう。
そんな二人が手に入れたのは「いつまでも年を取らない永遠の美」を手に入れることが出来る霊薬。ただし、この薬は当然「良い事」ばかりだけではなく「悪い事」も存在していて、一度破損したパーツは二度と元には戻らないという恐ろしい効果があった。
それでも目先の美しさにばかり意識が囚われているマデリーンとヘレンは、後の事は考えずその薬を服用してしまう。
だが、それが永遠に終わらない美への修復作業の始まりだった訳で、そこからはお互いがお互いの足を引っ張り合って体を欠損させていくという駄目な展開に。
それに巻き込まれたのがアーネストだけど、アーネスト自身もそこそこクズっぷりを発揮(浮気したり、殺人計画に乗っかったり、結局二人から逃げたりいろいろ)してるから同情するにしきれないところはあったりなかったり。
マデリーンとヘレンにとってアーネストは、自分の美しさを保つための都合が良い男で、彼が居ればいつまでも美しさを保ってられると考えた結果、アーネストも仲間になっちゃえばいいじゃん!という実に安直な考えで霊薬を飲ませようとしたけど、それは見事に失敗。どころか普通に逃げられてるし。
最後はアーネストだけ勝ち組で天寿を全うしてグッバイし、残った二人はぼろぼろの体で人形みたいに生きて……本当の意味で壊れた(体が損壊した)というところで終了。
って感じっぽかったけど、なんせ昔の映画なので、今の整形技術では考えられない修復方法で笑ってしまう。(この辺はコメディだからってのもあるとは思うけど)
塗装やパテで壊れた場所を修復すれば普通に戻るでしょ? な脳筋補正がなかなかに潔いというか。アンドロイドやバイオノイドみたいに自然に見えるパーツに取り替えていくわけじゃなく、修復を進めれば進めるほどマネキンみたいになっていくのが何とも皮肉すぎる。
結局、人として生きて終わった方が内面的にも外見的にも美しいまま終われたのだろうなぁと思いたくなるくらい、求めた美しさとは全く真逆の場所に辿り着いて壊れてしまった二人が何とも言えない。
忘れた頃に思わずポチって「あ。これ見たことある!」って笑ってしまう。それがこの【永遠に美しく】という映画だなぁって思った。
……ってか、この映画。ロバート・ゼメギス監督映画だったんだな。知らなかったよ。
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