ワンルーム妖怪談

@dozaemon84

第1話あの日から

今、私の目の前に首の長い女が立っている。

そうあの日からだ。こんな事が私の周りで起こるようになったのは。

3日程前、バイトの先輩たちに無理やり付き合わされ、ある神社に肝試しへ行く事になった。その神社に夜中にいくと祟られるとか、お参りしたら呪われるだといわく付きの場所らしい。肝試しは特に何もなく終わり帰ろうとした時、先輩が私のポケットに何かをねじ込んできた。「帰ってから見ろよ」そう言われたので、自宅へ帰ってからポケットの中を確認した。中にはたくさんの難しい文字が書いてあるお札が1枚入っていた。どうやら先輩があの神社のどこかに貼ってあったお札を剥がし私のポケットに入れたようだ。

とりあえず夜も遅いのでお札をテーブルの上に置き眠ることにした。

翌朝、目が覚めると天井一面に大きな目玉が1つこちらじっと見つめていた。金縛りというものだろうか、声は出せるが身体は動かない。とりあえず私はその目玉を見つめていた。すると目玉が私の顔に徐々に近づいてきた。10分ほど経っただろうか、目玉は私の顔すれすれまで到達していた。目玉の黒目部分がちょうど私の口元辺りにきていたので、私は口とがらせ黒目を吸ってみた。すると目玉が激しく動きだし、天井の中に消えていった。それと同時に金縛りもとけ、身体が動くようになった。ふと時計を見ると9時。「そろそろバイトに行かないと」私は身支度を整えバイトへと向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る