後書き
『関心があることには力が宿る』
これは今の世の中で証明されています。
新しい言葉を次々に作り、不安を増長させるような発言を繰り返す。
すると、どんなデマ情報であっても、正しい情報として認識されています。
よくよく考えればわかるようなことでも、考えることをやめた大人たちは、有名人が言っただけで信じてしまう。
そうすることが、どういう結末を生むのか考えもせずに。
だからといって、ここでそういったデマ情報を流している相手に歯向かうのもどうなのでしょう?
同じ土俵で戦うことになれば、力が強い方が単純に勝ちます。
上手く情報操作されて、都合の良いように作られることは、これまで私たちが学んできた勝者の歴史が教えてくれます。
おかしいと思ったとき。
理不尽だと思ったとき。
考えもせずに、周りに流されて従うという選択肢があります。
または、その理不尽に反逆するという選択肢もあります。
従うか抗うか。
白か黒かどちらかの二元論になるように、私たちはそう考えるように思考を育てられてきました。
けれど、本当に二択しかないのか考えたことはありますか?
私は逃げたっていいと思います。
どちらにもつかない中立的立場を貫いてもいいと思います。
その決断が、私自身、あなた自身で考えた上で下されたものであれば。
今回の物語の主人公である草薙彰は、強者に従うだけ、聞こえのいい言葉に従うだけの人生でしたが、人との触れ合いの中で理不尽なことに遭遇していきます。
そのとき、よくある物語の主人公のように困難に立ち向かうのではなく、向き合った上でそっと離れる。
そういった第3の選択肢もあるということを、彰では伝えてくれています。
超大作映画マトリックスのように、赤のカプセルか青のカプセルそのどちらかを選ぶのではなく、です。
当然周りのみんなが選んでいない道を選ぶことは、分からないことだらけです。
けれど、だからこそ未知に溢れた世界にはこれまでの歴史では語られてこなかった何かがあります。
その何かが知りたくて、体験したくて、今の私がいます。
同じ想いを抱いている方々と<バンピィ>を創っていく未来に想いを馳せて、そろそろ筆を擱こうと思います。
後書きが長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
また、次の物語でお会いできるのを楽しみにしています。
2021年10月吉日
第3の選択肢 うめさだ @umezatojin
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