風船

風に揺れる思いは

まるで風船のように

流されて青の中


迷子のわたし


笑うあなたの背中は

もう届かなくて


仰ぐ天の

どこに居るのでしょう


大きな手のひらと

色とりどりの風船

両の手に持った

いつかの帰り道


幼い手に握りしめた

当たり前の日常は

もうわたしの手の中を

どれだけ探してもないのです


あなたならば

今のわたしに

どんな言葉をかけるだろう


あの日の風船は

もう萎れて

飛ばなくなってしまったけれど


新しい風船が

わたしの腕の中を

埋め尽くしている


いつかいつか飛べるだろうか

あなたの待つ天まで


風船は届くだろうか

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